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身体を拭いて、シーツを取り替える。後処理が少し大変だったのが自分の潮吹きのせいだと自覚している波折は、終始恥ずかしがりながら処理を手伝っていた。そんなこんなであとは寝るだけ、となった二人は、ぴったりと抱き合って布団に潜り込む。波折は鑓水の腕に頭をのせ、彼の胸に寄り添って、とろんとした顔でまどろんでいた。
「……慧太」
「ん……?」
「……今日のエッチすごく気持ちよかった」
「ふうん……今日一番?」
「……うん」
「へー」
鑓水はこっそりと布団の中でガッツポーズをとる。ただ「ご主人様」に勝ったのが何よりも嬉しかった。男としてのプライドが守られたような気がしたのだ。
そんなことを鑓水が考えているとは、波折は知る由もない。ただ鑓水に抱きつきながら、今日のエッチを思い出してうっとりと目をとじる。なんであんなに気持ちよかったかな。俺の身体はご主人様に調教されきっているから、あの人が一番なはずなんだけど。色々と考えて、それでもさっきのエッチは最高だった、と、はふ、と息を吐く。
「……波折」
「なに?」
「……好きだよ」
「……突然、なに」
「なんとなく」
「……うん」
「好き」。鑓水のその言葉に、胸がきゅんとなる。痛くなる。これは「ご主人様」とエッチするときには感じないもの。これが鑓水とのエッチが「ご主人様」とのエッチを超えた原因かな、なんて考えて波折はぐ、と鑓水の上に乗っかった。少し驚いた様子の鑓水に、波折は照れながら言う。
「慧太」
「な、なんだよ」
「……好き」
「……おう」
「へへ」
「なんだって」
「ううん」
波折はそのまま鑓水の腕枕を無視して、その胸板を枕にして眠り始めてしまった。鑓水は呆然としながらも、可愛いな、と波折を抱きしめてやる。
……波折の「好き」はいつか自分と重なる日が来るのかな。鑓水はそれを考えて切なくなったが、このまま波折を愛し続けていこうと一人誓う。すうすうと寝息をたてている波折の髪を梳いて、自らも瞼を閉じた。
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