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 ちょっといれた量が多かっただろうか。波折は我慢できずに、ぷしゃーっ、とお尻からお湯を噴きださせてしまった。沙良は再び両脚を持って波折にM字開脚させてやり、お尻からぷしゃぷしゃとお湯が出てくる様子を眺める。波折は恍惚とした顔を浮かべながらも戸惑っている、そんな絶妙にいやらしい表情をして「あっ……あふっ……」と甘い声を漏らしていた。 「やっぱり先輩のお尻のなかって綺麗なんですね……すごい」 「うう……おしりひくひくする……」 「もっとやりましょうか」 「へっ……や、やぁっ……」  「んーっ、」と鳴いて、波折が微妙な抗議をする。しかし、再びシャワーヘッドをお尻の穴にあてられると抵抗しようとはしなかった。うっとりとした表情で自分のアソコをみつめ、ぷるぷると震えながらのけぞる。そしておなかいっぱいになって、シャワーヘッドを退けられると今度は我慢しようとしたのか、お尻の穴に手をあてて塞いでしまった。すごくいやらしいポーズだ。またM字開脚をさせて、沙良はそんな波折をにやにやとしながら見つめる。 「がまん、できる? 先輩」 「で、でき……」  できる、と言おうとした矢先に、じょろろろ~っとお湯がアソコと手の隙間から溢れてくる。波折は顔を蕩けさせ、それでも我慢しようとぎゅうっとアソコに手を押し当てる。 「が、まん……あっ……」 「先輩、いい子」 「あっ……いやっ……耳舐めないで……あっ……でちゃ……あ、あぁん……」  しかし沙良が耳に舌を突っ込んでくちゅくちゅとしてやれば、波折の身体から力が抜けて、お尻のからまたぷしゃーっとお湯がでてきてしまう。波折は諦めたのか腕をだらんとさせ、腰を突き出して、自分のお尻の噴水を頬を染めて眺めていた。 「ん……う……」  ぴく、ぴく、と震えている波折を労るように沙良は抱きしめてやる。はー、はー、と波折は息をしながら、くたりと沙良によりかかって目を閉じた。ちょっといじわるしちゃったかな、と思って、全身にお湯をかけて綺麗にしてやる。ゆるゆるとボディソープを使って身体を洗ってやれば、波折は気持ちよさそうに顔を蕩けさせて、沙良に身を委ねていた。 「先輩、お風呂はいろう」 「うん……」  ちゃんと全身を洗ってあげて、沙良は波折を抱きかかえ湯船につかる。沙良が波折を後ろから抱き込むような体勢で二人で入ったが、やはり二人で入ると狭かった。でも全身がぴったりと密着して、気持ちいい。波折のつるつるふわふわの肌を堪能できる。 「ん……きもちいい……」  波折はほうっと呟いた。ちゃぷ、とお湯に顔を半分つけながら、ぬくぬくと微睡んでいる。エッチなことをしてしまったから波折は疲れているのかもしれない。ぽやーっとした顔をしながら、沙良の胸に頭を預けて気持ちよさそうに目を閉じた。 「先輩、可愛い」 ……ぶくぶく。 「え? 何言ってるんですかー、先輩」  波折が返事の変わりに泡をぶくぶくと吹いたものだから、沙良は笑ってしまった。本当に可愛い。沙良は濡れた波折の髪の毛を梳いてやる。 「今日、楽しかったですか?」 「……うん。楽しかった。すごく」 「あ、でてきた。それはよかった。俺も楽しかったです」 「……沙良」  にゅ、と波折は起き上がって、振り向く。ぽたぽたと髪の毛から水滴が落ちてきて、色っぽい。 「ずっと、一緒にいられたらいいのにね」  ふ、と微笑んで波折が沙良に口づけてきた。「ずっと一緒にいるに決まっているじゃないですか、」という沙良の言葉はそのキスに飲み込まれてしまう。波折が舌を絡めてきたものだから、結局キスに夢中になってしまって――その言葉は言えなかった。

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