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第11話
男は腰を引いてずるりと陰茎を抜いた。
抱えられていた足は力なく投げ出され、彼は荒く呼吸をしている。
「もう少し頑張ったら今日はおしまいにしてあげるから」
そこら辺の布で適当に自らの陰茎を拭った男は彼の腕を掴み引き起こした。
ヘッドボードに寄り掛かるように座った男は脚を立てて開き、反り立つ陰茎を掴むと上下にゆっくり扱いた。
擦れて赤くなったそれを目の当たりにした彼は動けずにいる。
「口でイかせて」
男はその言葉と共に腕を引っ張り、彼の顔を自分の股間に埋めさせた。
頬に触れた生々しい温度に、反射的に逃げようとしたが、男が許すわけもない。
彼の髪を鷲掴み、咥えやすいように掴んだ陰茎を彼の唇に押し付ける。
「口を開けろ」
「ッ、」
頑なに口を閉じていると髪を掴む手に力が入って頭皮がやけるように痛んだ。
痛みに負けて恐る恐る口を開けば、一気に喉奥まで咥えさせられた。
「ゔゔッ!」
込み上げてくる嗚咽感に涙がじわりと滲んでくる。男は掴んだ髪ごと彼の頭を強制的に上下に動かした。
「ああ、いいね。でも噛まないでね。もし噛んだら殴るよ」
泣きそうな顔をしながら口いっぱいに陰茎を咥え、股間に這いつくばっている彼の姿に、男の表情が恍惚とした。
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