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第14話

彼が意識を飛ばして暫くたった頃。 男は彼の様子を伺いに来て、まだ眠っていることを確認すると何やら準備を始めた。 カシャカシャとステンレス音をさせながら寝室とリビングを何度か往復すると、男はベッドに上がり掛け布団を剥いで、彼の下半身に顔を埋めた。 ぐにゃりと縮んだ陰茎を根元まで咥え込んで舌で舐め回しながら、ローションでべっとり濡らした指を尻とシーツの間に差し込んで後孔に指を出し入れする。 「はあっ、智紀(とものり)起きる時間だよ」 「・・・ん・・ンッ・・」 勃起した陰茎を口から出し、根元から亀頭まで裏筋をベロリと何度も舐め上げると彼、智紀は眉間に皺を寄せながら声を漏らしはじめた。 まだ目は閉じたままだが、確かに反応するように腰をくねらせ体内が締まる。 体が熱い・・・さっきから名前を呼ぶのは誰なんだ・・・。 朦朧とする意識の中で考えながら、下半身が生温いお湯にでも浸かっているようだった感覚が急に鮮明になる。 「えっ・・」 「やっと起きた」 「な、にやっ、て・・」 目を開けて飛び込んできたのは、自分が大きく脚を開くその間に男がいる光景。 後孔が広がっている感覚に、無意識で力が入り、体内にいる存在を嫌でも感じてしまう。 「なん、で、挿って・・」 「寝てるのに俺を締め付けて・・智紀はエッチだね」 「な、名前ッ」 「名前も俺好みだよ」 不安そうな智紀に笑顔を向けると、男は律動を始めた。 「や、やめろっ、ッ、動くなっ」 「一回目より気持ちいいでしょ?」 「っ、あっ、ふっ、ンッ」 突き上げられる度に押し出されるように声が漏れ、ゾクゾクと這い上がってくる快感は本物だ。 「覚えが早くていい子だ。けど、イくのはまだ早いよ」 律動をやめた男は智紀の脚を自分の太股の上に置くと、ベッド脇に手を伸ばした。 「何するつもりだ・・」 手に取ったゴム製の薄い手袋を付けながら男はまた微笑む。 「約束したよね。開けてあげるって」 男はゴム手袋を付けた指を智紀の咥内へ突っ込むと、縮こまっている舌を指で挟んで引っ張り出した。 「初めからここはキツいかなって思ったんだけど気が変わった。俺の印を付けてあげる」

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