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第26話

舌の根元まで絡ませ合うようなキスを続けていると、智則は自分の下半身が熱くなっている事に気がついた。 キスが気持ちいい証拠だ。 コイツは非道で最低な男なのに。犯罪同然の事をされているというのに。 息継ぎをする度に漏れてしまう甘ったる吐息に耳を塞ぎたくなる。 「ん、さあ次はどうすればいいかわかる?」 キスを終わらせた男は智則の肩を押しやり、自分の下っ腹辺りに座らせた。 「あっ…」 尻から尾てい骨にかけて熱く硬いモノが触れている。男も同様にキスでここまで勃起させるくらいに感じていたのか。 「ローションはそこにあるから」 顎でさした男の横に視線をずらすと、低いキャビネットの上に色々な物が置いてあるのが智則の目にはいった。 ローションのボトルは勿論、見たくないものまで見てしまい体が身構える。 ボトルの横には消毒液とガーゼ、ニードルとリング状のピアスが用意してあった。 いつの間に用意しておくのか。計画的で抜け目のない男だ。 「早くしないとこのまま挿れるよ」 男の命令より、この先起こるだろう痛みに体が動かないでいると、男は智則の尻朶を力任せに引き上げ後孔に渇いた指を引っかけた。 「ま、待って、ちゃんとする…から…」 ピリッとした痛みに我に返った智則はローションのボトルを掴み掌に垂らすと男の陰茎を数回扱いた。 ローションが体温で温かくなると智則は腰を浮かせて反り立つ陰茎に後孔を押しつけるとゴクリと息を呑んだ。

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