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アベノアえっち①
「何だい?ノア。起きてしまったのか?」
寝かしつけたはずのノアが、書斎に入ってきて、俺の横に立っている。
じっと俺の手元を見てくるあたり、仕事が終わるのを待っているのだろう。
「今日は朝までかかりっきりになるって言っただろ?大人しくベッドに入りなさい」
そう注意するが、言うことを聞く様子はない。
十分に懐かれているのが分かって悪い気はしないのだが…
「ノア、明日は一緒に寝よう。お昼寝も一緒にしよう。な?」
「……っ、っあ!あ!」
ぶるぶると首を振って小さく足を鳴らす。
頬を膨らまして悲しそうな顔をした。
でも俺は嬉しくてたまらない。
「あぁ…ノア!偉いぞ!!もう1回聞かせてくれないか?」
「…っあ!」
「分かったよ。独り寝が嫌なんだな…よしよし」
言葉が話せないノアが何とか俺に伝えようとしてきたのだ、今日くらいは俺が折れてやらねばな。
半泣きのノアをひょいと抱き上げて膝の上に乗せた。
すると、首に抱きつき俺の胸に頭をぐりぐりと擦りつけてきた。
「なんだよノア…甘えん坊か?」
こんなことされたら俺が仕事に集中できないと思い、根を詰め過ぎたので休憩がてら構ってやることにした。
「落ち着いたか?」
額にちょんと口付ける。
なんの反応も示さず、その唇が触れたところを両手で押さえている。
でも、俺には何となく嬉しそうに見える。
「のーあ」
今度は頬に吸い付くと、ぴくんと体が反応した。
それから何度も名前を呼んで、顔中にキスをした。
「俺の可愛いノアくん」
最後にちゅっとノアの唇にキスをした。
ずっと薄い反応しかなかったノアだったが、唇を塞ぐと顔がみるみるうちに赤くなった。
「ふふっ、可愛い反応。もう1回していい?」
こくんと頷き、俺の唇を待つノアが可愛くて愛おしくて仕方がなかった。
こんな関係になるまでどれだけ時間がかかったか。
涙ぐましい努力の結晶がこんなにも幼気で愛らしいなんて。
「あーあ。ノアにイタズラをしていたら、俺のここもノアにイタズラしたくなったみたいだ」
ノアの尻に硬くなった俺のモノを押し当てた。
「今度は俺のこと構ってくれる?」
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