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第29話
…………褒めると藤原は下を向き、黙り込んでしまった………………
や、やらかしただろうか………………
内心焦りながら、彼の反応を待つ………………
再びお互いのあいだに沈黙が流れる
なんだよ…………たのむ…………なんか言ってくれ……………………
そう思っていると……ちらっと藤原と目が合った……………………
………………ダメだとわかっているのに…………
どうしても聞きたくなってしまう…………
聞いたら…………困らせるのなんてわかってるのに……………………
玲「…………なぁ、お前はほんとうにあんなことしたいのか……」
朱「…………………………」
聞いてしまった………………
……正直返事がとても気になった………………
やりたくてやってるのなら、俺はせっかいをやかないほうがいいだろう。
だがやめたいのなら……全力で助けたい………………
お前を……手に入れるためならば………………
やりたいのか……やりたくないのか…………
…………質問をしてしばらくたったのだが…………下に俯き、全く返事が返ってこない…………
やはり…………やりたくないとは思っているのか……………………?
やりたくないのに、している意味がわからず、悩む………………
冷静になればおかしいとわかるのに…………焦っていた俺は……とんでもない結論を導き出した………………
彼氏に強要されているのか……!?
と…………考え、決めつけた
そう思った瞬間、なにもかも辻馬が合うきがして、とても悔しくなった………………
そんなにあの優男が好きなのか……………………
こっちを向け…………お前のことを……大切にするから………………あいつよりも…っ!
意を決して、藤原に問いかける
玲「…………なぁ……誰でもいいのか?」
朱「……………………へ?……な、なにが??」
キョトンとした顔で見上げてくる藤原……
その目は今にも泣き出しそうなくらい涙を溜め込んでいた…………
あぁ、可愛い藤原………………
ズカズカと彼のそばによるとフェンスに思い切り押し付け、逃げ場をなくす…………
玲「誰でもいいなら……俺じゃダメか…………」
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