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第31話
藤原と付き合い始めてから1週間がたった
藤原と決めあったルールはほとんど守られた
朱「玲…………次移動だよ」
玲「ん、今行く……まってて」
教えてくれた藤原に笑いかけ、頭をぽんぽんと撫で、後ろのロッカーに荷物を取りに行く
最近では藤原が俺のことを待ってくれるようになった
前までは先に教室を出ていってしまうから、俺が急いで支度をして追いかけていたのに
1週間でこんなに変わるんだな…………
それに…………………………
玲「………………藤原……俺…そんなに見つめられたら穴あく」
朱「んなっ!!そんなに見てねぇし!」
すごく見つめられるようになった
移動している最中もこっちを見てくる
気になって俺がそちらをむくと、ぷいっと視線を逸らすくせに、俺が前を向くとずっと俺の横顔を見ている
…………好感を持ってもらえているということで、いいのだろうか………………
そんな変化がではじめて一週間が経とうとしていた
相変わらず俺は藤原への想いが尽きることはなく……むしろ悪化していた
独占したくて仕方が無い
それに……俺とつるみ出してすぐ…藤原は可愛くなった
いや、可愛くなった……は違うか………………なんていうんだ………………そうだ、愛嬌ができた……の方が近いのかもしれない
前よりも笑顔をよく向けるようになったし、暴力や暴言だって前とは比べ物にならないくらい可愛くなった
それには、俺もクラスメイトも遥達だって驚いているようだった
…………あんなふうに笑うことができるなんて…………知らなかった
周りに花が咲いたような笑顔をこちらに向けられて…………我慢できる自信が無い
というか、今まで手を出さず、我慢できた俺に拍手をしてほしいくらいだ
こんな感じで…………収まるどころか、酷くなっている俺の恋心だった
………………仕方ねぇだろ!?あんなに可愛いなんて知らなかったんだ
それに最近の藤原はもっとタチが悪い
一昨日なんて寒いとかいいながら俺の布団に入ってきたし、昨日なんてソファで座っている俺にピタリとくっついて肩に頭を乗せてきたんだ………………
ほんとに…………可愛すぎて襲いそうになった………………
だが、完全に好きになってもらうには、藤原が好きだと言う言葉が嘘ではないと信頼してもらわなくてはならない
なので、俺は付き合え、と脅したあの日から優勢αのフェロモンを放つこともなく、体の関係も求めなくなった
セックスしたから好きになった訳では無いことを知ってもらうためだ
だが……………………もう藤原のせいで、結構理性は限界だ……
なんとかしないとな…………
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