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第63話(訂正)

Side朱雨 冬「ボクね、失恋したんだ」 朱「………………え?」 目の前の彼は泣きそうな顔をして笑いながら、そういった 彼はどこか一点をぼぉっと見つめると、ポツポツと話し始めた ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 彼はΩ性で、若い頃からその理不尽な性に悩んでいた 冬『ぁ……ぃや、いやぁっ!』 ?『くくっ……震えてやがるぜ』 ?『おい、早くしろよ、先公帰ってきちまう』 ?『わぁってるよ、ほら、いくぞ?』 冬『ぃや…………んぁあぁぁぁっ!』 初めてを奪われたのは……高校2年の時だった 今でもその時入ってきたものの衝撃は忘れられなかった……………… その後も…………何度も思い出しては自慰行為をしたそうだ…………………… 発情期だった彼は、心が嫌でも体は感じてしまう…………抱いて欲しい、抱いて欲しくない……… こんな浅ましいことで悩んでいる自分がいやで、いやで……………… 拒食症になるまで自分を追い込んでしまったそうだ 初めて後ろで抱かれる快楽を知ってしまった冬馬さんは、その後も自ら襲われることを望むようになった…… 冬『ぁ、いやぁ………………』 ?『いや、じゃないだろ?ん? こんなハッテン場に来てんだから…… ほら、抱いて欲しいって言えよ 抱いてやるぞ?淫乱』 冬『だ、抱いて欲しい…………ですっ』 ?『くくっ…………ほぉら、入るとこ自分で見てみろよ』 冬『あ、あぁあっ!!』 他人に抱かれるのが気持ちよくて気持ちよくて………………発情期になるといつも通ってしまったそうだ そんな自分が嫌で……発情期間近になると縄で自分を縛りあげてみたりしたのだが、癖になってしまった身体は用意には抜け出せない…… 縄を解き、無意識のまま向かってしまう足…… もう無理だろうか…………快楽地獄から抜け出せないのだろうか……………… そう諦めていた時だった……………… 冬『ヴッ…………おぇっ……かはっ…………』 初めは、なんだか最近吐き気がするな…………くらいの違和感だった 大好きだったナポリタンも、唐揚げも食べれなくなり……………… 時期に食べ物を見るだけでも吐くようになった おかしい…………なにか病気をもらってしまっただろうか……………… そう思った冬馬さんは、性病科のある病院に行った すると、驚きの結果が出た 医『おめでとう、妊娠してますね』 冬『は、はい?』 医『妊娠、してますよ?2ヶ月です』 冬『…………は?…………うそだ…………いや、いや………………はっ…………ひゅっ……』 医『ちょ、冬馬さん!?冬馬さん!!』 突然、妊娠が発覚した……………… 発情期になれば、ハッテン場にいって、何人とも関係を持っていた冬馬さんには、誰の子供かわからなかった………… 妊娠してしまった…………しかも誰の子供かわからない……………… 受け入れられなかった彼は、その子供をおろしてしまった……………… 初めての我が子は、誰のかわからない子供…… しかも、おろしてしまった……………… 自分の最低さに、泣き崩れ、1年引きずった 絶望から立ち上がった彼は、もう二度と、ハッテン場に通わなくていいように武道を習い始めた 精神を強く持てるように、襲われても流されることがなくなるように………………と願いを込めて そうして、ハッテン場にも通わなくなって、誰にも抱かれなくなって……2年がたった

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