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出口のない迷路

部屋の中に息苦しげな一颯のうめき声が響いていた。 一颯は弟の部屋で跪き、ベッドに座る駿助に奉仕していた。上は制服のシャツを着たまま、下半身だけ裸で。 「……ん、ぅぐ……う、う」 きつく目を閉じて、弟のペニスを頬張る。 一度、口内から出して、舌先を尖らせてチロチロと亀頭を舐めた。歯を立てないように飲み込み、唇で竿をしごく。軽く前歯を立てて刺激しながら、吸い上げた。 すべて弟に教え込まれた。 一颯は従順に口で奉仕し続ける。 「……ああ。すげぇイイ。兄貴」 「……ふ、うう……」 兄貴と呼ばれてゾクリとした。 兄弟なのだ。自分たちは。 それなのに、こんな爛れた関係を数か月も続けている。 一颯はすっかり男とのセックスに慣れてしまった。それどころか…… 「もういいぜ」 駿助に促されて、ペニスから口を離す。 弟の膝の上に乗り上げてキスをした。自分のモノを舐めていたというのに、弟は気にせず一颯の舌を舐めまわした。 「ん、ん……ぅうッ!」 口付けながら駿助は一颯のアナルに指を埋めた。すでにローションで解されていたが、弟は執拗に肉壁を責めた。 「んあっ……や、あ……はぁあ……」 「ああ……兄貴……一颯、トロトロだ」 「言うな……あ!」 「自分で挿れろよ。」 駿助に言われ、一颯は腰を上げて弟の若い雄を後孔に触れさせた。アナルが期待でもするかのようにヒクついた。 一颯の体はもう知っている。コレを挿入されて突き上げられて、奥に熱い精液を中出しされる快楽を覚えてしまった。 一颯は唇を噛みしめて、ゆっくりと男根を飲み込んだ。ずぶずぶと硬く大きなペニスがめり込んでくる。 「んん……あ! は、ぁああ!」 「……一颯!」 弟の両手が兄の細腰を掴み、一気に貫いた。 「ひぃ、いあぁあ───ッ!!」 一颯は大きく背を反らせ悲鳴を上げた。すぐさま弟は抽送を開始した。 「あぁあ、あ、あ、うぁあ!」 一颯は振り落とされないように駿助の肩に必死で掴まった。駿助は一颯の華奢な体をベッドに押し倒し、正常位で改めて貫いた。 「あぁあ───ッ! あっあっ……ひぁ!」 もっと奥まで、ズッポリとハメられて大きく突き上げられる。一颯は背を反らせ震えながら喘いだ。 弟の肉棒のカリ部分が一颯のイイところを擦りあげる。 「あ! だめ……そこ、いやぁ……あぁあ」 「嫌じゃねぇだろ……ケツだけでイッちまうくせに……っ」 「いや……いやぁ……あ! あ!」 兄の理性を奪うように弟は執拗にナカを責める。激しく、ねっとりと腰を使い一颯を追い詰める。 「あ、だめ……あ! ───ァアッ!!」 ビクンッと足先を跳ねさせ、一颯は空イキした。兄の淫らな肉壁が弟の肉棒を締め付け、甘く責め苛む。 「……ああ、クソッ! すげぇ……兄貴。」 「あ、あ……ううッ!」 若い雄は「もっとだ」と言わんばかりに一颯を責める。 「あぁあ……まって……やすませて…お願ぃ……ひぃい、あ!」 「バカ言ってんじゃねぇよ。もっと欲しいって締め付けてるぜ」 「ああ! ああ!……や、あ……やめてぇえ……はぁあ!」 今夜は両親は夜勤でいない。一度や二度では済まないだろう。 一颯は諦めたように目を閉じて、啜り泣きを漏らした。 兄弟の淫らで歪な関係は出口の無い迷路のように続いていた。

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