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19-意地悪お兄さん衝撃走る!アレができちゃった!?親ぎつねとラブラブコンコンこづくり!!
その日、目覚めたときから何やらおかしな体の按配に意地悪お兄さんは首を傾げました。
「熱でも出たかな……しっかしこんな体になっても風邪なんか引くのかよ、狐耳生えてきたり灰色髪になったり、しまいにゃあ狐になったり、デメリットばっかでメリットが一個もねぇ、人間やめたんだからせめて病気とは無縁の体にしてくれよな……ちぇっ」
目覚めるなり愚痴の連発です、おまけに舌打ちです、相も変わらずな意地悪お兄さんです。
「……本当に変だな……」
それはまるで、何と言いますか、えっちなローション風呂にでも浸かっているような。
何とも形容し難いヤラシイ心地に意地悪お兄さんは戸惑います。
「……この感じ、覚えがあんぞ……」
脳裏に蘇ったのは、以前、からくり宿でいただいた「桃花源の湯」でした。
世にも甘ったるい匂いを放つ、並みのあやかしならば直ちに骨抜きになるという恐るべし媚湯 。
入浴後に尋常ならない火照りを宿した、あの狂おしかったひと時がぶり返したような……?
「……いや、でもちょっと違うか……?」
あのときよりも、もっとこう、ねっとりじっとりしてるっつぅか……もどかしいトロ火でじっくり炙られてるっつぅか……。
ぬ……濡れる……みてぇな……?
「こ……九の奴、なんか盛ったんじゃねぇだろうな……それか助平成分でも抽入しやがったか、助平狐め……ほんっとう何仕出かすかわかったもんじゃねぇからな、ウチの傲慢狐は……」
あったかい布団の中で意地悪お兄さんが言い慣れた悪態をブツクサついていましたらば。
「朝一から随分な言われようだね」
隣で横になっていた、妖しげ綺麗な美丈夫姿の狐夫に後ろから抱きすくめられました。
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