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「……は……」
捻じ込まれていた長舌が引き抜かれ、跳ね上がったままでいた腰をビクリと揺らし、意地悪お兄さんは布団に倒れ込みます。
横向きになって布団をぎゅっと掴み、潮噴き絶頂の余韻にヨダレだらだら、霞む眼を半開きにしてぜぇはぁしていますと。
「たくさん噴いたね」
人型になった着流し姿の九が真上へやってきました。
意地悪お兄さんは涙ながらに睨みます。
「お前なぁ……脱水症状起こしたらどうしてくれんだ……」
「そしたら僕のをたくさん呑ませてあげる」
「……」
「びしょ濡れだね」
「……テメェのせいだ」
「そうだね。お詫びに僕が綺麗にしてあげる」
嫌な予感がした意地悪お兄さんでしたが。
立派な狐耳がやっぱりお目見えしている、ド興奮継続中の九に抗うことは無理な話でした……。
「そこっ、はっ……やめろって言っただろッ、九~~~……!!」
欲深な唇に愛でられる意地悪お兄さんの陰核亀頭。
「綺麗に剥けて育ってる、君の二つ目の亀頭」
「は……はぁ……? 亀頭って、お前、ソコは……」
布団の上で仰向けになった意地悪お兄さんのお股に飽きずに顔を埋めた九、屹立した嫁男根を片手で撫でながら、同じく膨れ勃った肉芽を舌の先で細やかに擽ります。
「あぅ、ン……っ」
「此処は女体にとっての陰茎に相当するんだよ」
「あ、待っ……んんンっ……お前、舐めすぎ……っ」
「どちらが感じる……?」
意地悪お兄さんは咄嗟に羽織に噛みつきました。
「ん~~~……!!!!」
先程から絶頂しっぱなし。
九の唾液と自分の愛液でしとどに濡れた肉芽を張り詰めさせ、全身ゾクゾクさせて、何回も甘ったるい恍惚に貫かれていました。
ちゅぅぅ……っ
「はぁ、ん……っ……だめっ……吸うなぁ……っ」
緩やかに吸われて、尖らせた舌先で小刻みにしごかれて、唇の狭間に捕らわれて悪戯に引っ張られて。
強い刺激にヒリヒリしていたら今度は平らにした舌でねっとり舐め上げられて、感度マシマシになったところで、再びたんまり長々と吸われて。
繰り返される口淫に意地悪お兄さんは微痙攣が止まりません。
「ん……もう一口」
「んっ……んっ……ここ、のぉ……は、あ、あ、っ、ん……っ」
「あと一口」
「あんっ……っ……ンぅんっ……ぁっ、ぁっ……っ……っ……!」
「まだ一口」
「っ……おいぃぃいっ……てめっ、いい加減に……っ……ん~~~……!」
どれだけご奉仕しようと飽き足りずに意地悪お兄さんを愛で続けた狐夫の九。
「すぐに散らすのも可哀想だから」
布団の上でぐったりヘロヘロしている意地悪お兄さんにご満悦、ぺたんこな狐耳をよしよしと撫で、両方に接吻します。
「こづくりは先のお楽しみにとっておこうね」
下半身はガックガク、絶頂の余韻が纏わりついて腰がピックンピックンしている意地悪お兄さんは恨めしそうに九を見やります。
「食べちゃいたいほど愛しくて敵わないお嫁さん」
……もう半分くらい食われてんじゃねぇのか、これ。
「体の半分、感覚ねぇぞ……ちゃんと両手両足ついてっか……?」
「うん、実は食べちゃった」
「ッ……あやかしジョークやめろ、物騒過ぎて元人間には通じねぇンだよ……」
九はコンコン笑って言いました。
「頭と体の支度は整っても君の心はまだまだ怯えているようだから、ね」
孕期に流されているのでは。
そんな心に巣食った自分の不安や迷いを旦那様に嗅ぎ取られ、意地悪お兄さんはちょっぴり罰が悪くなるのでした。
……いやいや、いきなりこんな体になって不安になるのは当然じゃねぇか、遠慮してあげたよ、感謝してね、みたいな遥か上から目線の言い方しやがって、気に喰わねぇ旦那様野郎め、ちぇっ……。
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