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真ん丸お月様が浮かぶ十五夜。
吹く風にカサコソ囁き合う山の木々たち。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
人里よりも深い静寂に包み込まれた山の奥の奥。
藁葺き屋根のおうち、開きっぱなしの障子の間に覗くは、行燈の明かりに照らされた板間の上で目下こづくり中の九と意地悪お兄さんでした。
「ンぅン……っ……これ……深ぇ……」
人型のままでいる九に跨り、腰を落とし切って、奥まで解れた蜜穴に夫男根を迎え入れた意地悪お兄さん。
ぺたんと伏せられた灰色狐耳。
乱れた浴衣の合わせ目に覗く九のお腹に両手を突かせて、全身にじっとり汗をかきかき、おっかなびっくり腰を振っています。
欲深げに反り返った嫁男根。
ブクブクと泡立つ結合部。
一度、惜しみなく注ぎ込まれた子種汁が溢れ出、粘つく濃厚糸を引いていました。
「気持ちいいところに当ててごらん」
仰向けになった九は真上で腰を振る意地悪お兄さんを一心に見つめていました。
肉壺の中で怒張する絶倫男根を軸にし、円を描くように腰を動かしていた意地悪お兄さんは、とろんとした目で狐夫を見下ろします。
自分の腹をぎこちなくなぞるとヨダレ塗れの唇で告げました。
「お前が当たるところ……ぜんぶ、すげぇ、きもちいい……」
切れ長で艶治な双眸と視線を分かち合い、腰の辺りをゾクゾクさせて、締まりなく笑います。
「これ、やべぇな……? なぁ、だんなさま……?」
旦那様呼びされた九、居ても立ってもいられなくなって頭を起こしました。
「そうだね、確かにやばい、ね」
胸の突端でぷっくりとんがっていた乳首を味見するように一舐め、二舐め、三舐め。
直接的な刺激にジンジンしてきたところで大胆に吸いつきました。
「ひっっ……九……っ」
「ん……旦那様がいいな、旦那様って呼んで?」
「はぁっ、はぁっ……だんなさま、ぁ……」
「そうそう、いいこだね……」
吸いつかれて、さらに尖った突起を丁寧に舐め尽くされて、意地悪お兄さんは痛いくらい仰け反ります。
「吸われる練習をしておかないとね」
「っ……っ……す……吸われる練習……?」
「あかちゃんが産まれたら、君、ここから乳が出るんだから」
……衝撃的に初耳なんだが……。
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