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第2話 戸惑い。

2人でベッドに入り背後から優多を抱きしめ、いつもの様に彼が寝付くまで頭を優しく撫でていた。 しかし今日は優多の様子が違って見えた。 身体が少し熱を帯びていた。 尊は優多の身体を自分の方に向かせて尋ねた。 「どうした熱があるのか?風邪でも引いたのか?」 「ううん。何でもないよ。大丈夫。」 優多はそう答えたが、明らかに落ち着きが無い。 優多は自身の変化に戸惑っていた。 先程までは何でもなかった身体が、尊に抱きしめられた途端に熱くなった。 彼に抱きしめられたのは一度や二度じゃないのに。 今迄はこんな事無かったのに。。 俺は一体どうしたんだ? 優多は心の中で自問自答していた。 ふいに尊の凛々しい顔が近づき額を合わせて来た。 その瞬間、身体は更に熱くなり言い様のない気持ちの高ぶりを感じた。 「尊兄、俺やっぱり自分の部屋で寝るよ。」 起き上がりベッドから離れようとしたが 「駄目だ。」 尊が優多の手を掴み自分の元へ引き戻し素早く体勢を変え組み敷いた。 「どういう訳だ?何でもないならここで寝れば良いだろ?」 「う~ん。ただ…」 「ただ…?なんだ?言ってくれなきゃ分からないだろ?」 優多は何度か言い淀んでからやっと口を開いた。 「尊兄に抱きしめられたでしょ?」 「うん。一緒に寝る時はいつもそうしてるだろ?」 「うん。そうなんだよね。いつもそうしてるんだよね。だけど…」 「だけど?」 「俺にも分からないんだけど…さっき尊兄に抱きしめられて身体中が熱くなったんだよ。で、尊兄の顔が俺に近づいた時心臓がどきどきしたんだ。今もなんだか変な感じ。熱いんだ。」 その話を聞きながら自分の身体の下で優多の下半身の一箇所が熱を帯び硬くなっているのに気が付いた。 「ひょっとして、ここが一番熱いのか?」 優多を押さえつけていた右手を離し、彼の分身をズボンの上からスッとひと撫ですると 「あぁっ。。」 尊に不意に触れられ、優多は下半身に電気が走った様にビクッとなり思わず声が漏れた。 「尊兄…」 頬を紅く染めた優多が当惑した表情で自分を見つめてきた。 俺は喉に渇きを覚え、優多の柔らかな唇にキスをした 。。

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