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第30話 助っ人。

「2人で優多を支えていくつもり?アンタ達がしっかりしてるとは言え、まだ16歳と15歳よ。父さんに了承は得たの?」 「今日話す。親父は、姉ちゃんに弱いだろ?力を貸してよ。優多は咲と同じ12歳だ。母親と兄貴が亡くなって、只でさえ失意の中にいるのに、いきなり慣れない土地に行ってやっていけると思う?」 樹季は畳み掛ける様に一気に話した。 梢は樹季の切実な訴えに心が揺れた。 加えて、彼が自分の息子と同じ歳という事もあり、優多の今の心情を思うと胸が苦しくなった。 「。。。」 樹季は姉の表情の変化に気付き、もう一押しとばかりに話を続けた。 「姉ちゃんは17歳で結婚して18歳で咲を産んだろ?俺の今の歳と1つしか変わらないじゃないか。最初は親父も反対してたけど、今じゃ、旦那さんは優秀な心臓外科医として親父を支えてくれて、姉ちゃんの事も大切にしてくれて、幸せにやってるだろ?俺達が何歳なら賛成するの?大事なのは、優多の支えになってやりたいって気持ちじゃないのか?」 梢は、少しの沈黙の後、急に立ち上がって、何も言わず部屋を出ていった。 駄目だったか。。 こうなったら自分だけで親父を説得するしかないか。。 樹季は部屋の中で歩き周りながら、考えを巡らせていた。 暫くして、バタンっと勢い良くドアが開き、姉が入って来た。 「姉ちゃん。何処行ってたの?」 「父さんが書斎に居たから、話をしてきたわ。」 「それって。。」 「感謝しなさい。アンタが一人暮らしする許可を貰って来てあげたわよ。但し、壬生と嘉神のおじさんの説得は、自分達でしなさいよ。」 「姉ちゃん!ありがと〜!!」 「今の優多には、尊と樹季が必要だと思っただけよ。それに優多がこっちに残れるなら、皆で彼をサポートしてあげられるからね。」 「親父にも、お礼言わなきゃ!」 「父さんなら、もう出掛けたわよ。病院から連絡があって、帰りは夜になるそうよ。後でちゃんとお礼を言いなさいね。それよりも、尊に伝えなくて良いの?」 「そうだ!姉ちゃん。俺、今から尊の家行って来る!」 梢にそう告げると、樹季は、慌ただしく家を出た。 「あの子に任せて本当に大丈夫かしら?」 梢は、首を傾げながら呟いた。 「まあ。尊がしっかりしてるし、あの2人なら、きっとやり遂げるわね。。母さんに子守は任せたし、買い物にでも出掛けよ〜っと!」 彼女は、上機嫌でデパートへと向かった。。

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