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鷹の爪も同様に中身を出していく。唐辛子の種はにんにくの芯より焦げやすいというわけではないが、ただ唐辛子の種は殻よりも辛味が強い。今回は三崎が食べる用ではなく同僚の賄い用に作っているので辛さ控えめにするため、今回は種を入れることはないようだ。
「俺にまでこのような辱めを……こんな男に俺の恥ずかしいところ(種)を見られちまうとは……」
種を取り出した鷹の爪は輪切りに、ここまで準備ができるといよいよメインのパスタを片手に三崎はニヤケ出した。
「さぁて、いよいよメインの番だぜパスタ」
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大きな銀の寸胴には沸騰したお湯が八分目まで入っている。その中には塩(百グラム)が含まれている。
「いよいよ私の番ですか、きっちりと百グラム(一人前)に計ってくれていますね」
「まかないでも俺はきっちりとしているからな。さて、パスタ投入だ」
縦長の網にパスタを入れる。これによりパスタの小麦粉が鍋の中に広がっていく。
「くっ!! なんて良い湯加減でしょうか……塩分濃度も悪くない……んァ!? これはき、気持ちいい……」
「その身に下味(塩味)をつけな、そう俺好みの味にな!! そしたら後で味見してやるよ」
「……本気にしてもいい?」
「あぁ、普通は一口のところをあえて二口分食べてやるよ」
重ねて言うが今作っているまかないは三崎の同僚のものである。
茹で時間は八分、その間に三崎はフライパンの準備をしていた。
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