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第26話 ※

「…………ん、もういいぞ。後は泰志に任せた」 「やった。そんじゃいくよ」 「うん……ん、く…ぅ」  泰志は勢いよく突き上げるようなことはせず、じりじりと千世の中へと侵入してくる。  たっぷりのローションが摩擦を減らしてくれたので、千世の身体がそれを拒むことはなかった。 「んく…ぅ……あ、ぁああ、ァ」 「――全部……這入ったよ」 「ん……なか…あつぃ……」  熱い、硬いものが身体の奥で力強い脈動を繰り返す。自分の体内で他の人の拍を感じて、身体が一つになったのだと実感する。 「痛くない?」 「いまは……へーき…」 「動いてもいい?」 「たぶん……」  もうこの肉体は自分の意思では動かない。何をされてどんな反応を示すのか千世にも分からないから、全てが憶測になってしまう。  多分、泰志が動いても耐えられる。 「ふ、ぁ……あ、あっ…ん」  内壁が、泰志の屹立で擦られる。その度に無意味な喘ぎが口から零れ、唾液と一緒に滴り落ちた。  気持ち良い、というより酷い圧迫感に息が詰まりそうになる。気持ちいいことしかさせないという廉佳の言葉を信じていたのに――。 「あ、は…ぁ…アっ――ひゃ、ああぁあ!」 「見ーっけ」  先程指で弄られたしこりの辺りを見つけ出され、集中的に責められる。

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