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第88話 ※

 自分からは見えないが、きっと廉佳が熱心に口付けていたところも紅く鬱血している。幸い、くすぐったがりで美容室嫌いの千世は髪が肩まで伸びているので普段は人目に晒されないところだ。  二人分の痕跡を身体に刻まれて、なぜか千世は昂揚感に包まれていた。 「ふ、ぁ…っ、ん…ああぁ」  そういえば、後ろには指が入ったままだ。再び動き出したそれは、ゆっくりと千世の中を出入りする。また泰志の口淫も再開され、千世は艶のある声で喘ぐことしかできない。 「あぁ、あ…ぁ、ッ――んゃああぁ」  次第に拡がってきた後孔へもう一本の指が足され、弱いところを突かれた途端に果ててしまった。短時間で二度も極めさせられ、そろそろ体力の方が心配になってくる。  脱力してぐったりとしている千世から指が引き抜かれると、急に訪れた喪失感に身体が震える。 「それで、どっちが入れるの?」  声の主は泰志だった。相手が二人もいるから、どちらが挿入するかで揉めてしまうかもしれない。だが千世の本命はあくまで廉佳だ。 「お前は愛人だろ。自分でそれが良いって言ったんだから、そこで指咥えて見てろ」 「れ、廉にぃがそんな酷い人だとは思わなかった……」 「仕方ないだろ。千世は俺の恋人だからな」  自慢げに言う廉佳がベルトを外して前をくつろげる音がした。そして千世の太腿の方から手を入れて尻を鷲掴みにすると、易々と身体を持ち上げてくる。 「うわ軽っ。お前こんなに細かったっけ? 小食だからって食うモン食わないと、身体壊すぞ」

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