この間泰志にも同じようなことを言われたばかりだ。こんな形で二人に心配される羽目になるなんて。 「千世にぃ、好き嫌いは無いんだけど食べる量が少ないからねぇ。あ、ほら、頑張ってこの辺りに肉付けた方が良いんじゃない？」 「ひぅッ」 　脇腹を指先ですぅっとなぞり上げられ、くすぐったさともどかしい快感が込み上げてくる。しつこい愛撫のせいで、必要以上に敏感になっていた。 「可愛い。全身で感じてくれてるのな」 　耳の後ろに、ちゅっとキスをされる。誰がこんな風にしたんだ、と言い返してやりたかったが、彼の欲望が蕾に宛がわれて出かかった言葉を再び飲み込む。 「自分で蒔(ま)いた種とはいえ、泰志に処女奪われてるってのは悔しいもんだな。でも多分、俺の方が千世を満足させられる」 「あ…ぁ、ぁあぅ……あぁあんん」 　腰を徐々に落とされて、廉佳のものが少しずつ千世の中に沈んでいく。 　ゆっくりと、しかし確実に犯される。直接触れる粘膜が熱くて焦がされそうだ。 「あぁああ、ぁ…おく、まで…っ」 「ああ……千世の中に、全部這入ったぞ」 　自重で廉佳の屹立が奥深くまで刺さり息苦しさを覚えたが、それを忘れさせるくらいの悦楽に包み込まれていた。好きな人と一つになれたという幸福感が骨の髄まで染み入ってくる。 「れん、か…さ……ぼく…ぁふ、ぅあ、ぁ」 「ん？　どうした」 「僕……、廉佳、さんが…ぁ…ッ……」