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第92話 ※

「うん……もしかしたらいけちゃうかも」 「むりだよ、っぁ……廉佳さんも、なにか…」  さっきは心配してくれた廉佳が、泰志を止めてくれるのではと思って縋るような視線を送る。  だが千世が予想していた答えは得られなかった。 「ごめん千世。やっぱ俺、お前の色んな表情見てみたい。俺達二人に入れられてる千世も、きっと可愛いから」 「よし決まり。――いくよ?」 「う、そ…ほんとに……!?」  (おもむろ)に取り出された泰志のそれは既にいきり立っていて。これが千世の中に入れられようとしているなんて信じられない。信じたくない。 「千世、力抜いてるんだぞ」 「先っぽだけにするから、ちょっと我慢しててね」 「むり…むりむりっ、駄目だって……や、ぁ――!」  余裕がないと思われた後孔に、泰志の欲望がねじ込まれる。内壁がめいっぱい伸ばされて息苦しさを感じ、身体を無理やり開かされる恐怖に血の気が失せた。  まだほんの少ししか這入っていないのにこんな状態では、泰志を受け容れるなんて到底不可能だ。 「きっつ……どうしたの千世にぃ? 指入れた時は上手に力抜けてたのに」 「あ、あっ…だって……、ふたり、とも…おっきぃからぁ……」 「「ッ!」」  泰志と廉佳の大きすぎる欲望に弱音を吐くと、二人が同時に息を呑む。まずいことを言ったつもりはないのだが……。

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