（…痛いのに、気持ちいい……） 　もう何を言ってもうわごとの様にしか聞こえないだろう。泰志の腹部に擦れる自身からとろとろと先走りが涎のように垂れていた。 （だめ……イっちゃう） 「あっあ、ぁ……――ッあぁああ！」 　二人に奥を抉られた瞬間、自身から白濁が噴き出した。絶頂に打ち震える身体を尚も突かれて、本当に気を失うかと思った。 　あまりに大きなものが入っているから、達したばかりの内壁が二人をぎゅうぎゅうに締め付けているのが自分でも分かる。 「ッ、千世――」 「千世にぃ……っ」 「ぁあ、あ…あつ、い」 　廉佳と泰志も、千世の名を呼びながら熱を放つ。後孔に注がれた二人分の精液は、千世の中から溢れ出して双丘を伝っていった。 　こうして二人の証を身体に残されることで、自分がどれだけ愛されているのかを実感する。 「はぁ、あ…二人とも、はげし……」 　肩で息をしながら掠れた声で言うと、廉佳が汗で額に張り付いた髪の毛を払ってくれた。 「なあ、愛人の泰志が正面に居るのは納得できないから、次は場所入れ替えてやらないか？」 「次……！？」 　千世の体力のほとんどを使い果たしてしまったというのに、まだやるつもりなのか。身体の中の楔(くさび)は両方ともまだ硬く芯を持っている。 「良いねぇ、じゃあ入れ替わろうか」 「あ、あのっ…ほんとに、まだやるの？」 「俺達はまだ千世が足りないんだ」 「うんうん。千世にぃはもう嫌？」 　言いながら泰志は緩く腰を揺すってくる。そういう訊き方は卑怯だ。再び身体の奥の灯(ともしび)に火を点けられて、疼き出す。 「――ちょっとだけ、なら……」 　この後千世が、足腰が立たなくなるまで愛されたのは言うまでもない。 　僕ももっと二人が欲しい。なんてことを口走らなくて良かった。もし言っていれば二人を煽った罪で、夜更けはおろか朝方まで抱かれることになったかもしれないから。