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第109話 ※
「しょっぱい」
「あ、当たり前でしょ。朝からずっとこんな暑い所に居て……ぁ、やっ」
「そんなに気になるならシャワー浴びながらする? あ、水かぶれば涼しくなるかな?」
「もうやりたいだけだよね!?」
言っていることが二転三転する泰志に呆れて声を上げるが、全く効き目がない。
「そうだよ。勉強疲れたからヤりたいだけ」
むしろ開き直られて何も言えなくなる。
廉佳と泰志との不思議な関係が始まって二ヶ月ほどが経つが、身体の関係も少なからずあった。キスで精一杯だった千世も、時間の経過とともに彼らに許せる行為が増えている。
三人で狭いベッドで絡み合うことも、どちらか一方と戯れることもした。だが千世はその行為にまだ慣れていなくて、身体を開かされる度に恥ずかしさで頭が茹だりそうになる。
だから、こうして泰志に乗られていると嫌でも鼓動が速まるのだ。
「千世にぃ――」
「んっ、ぅ……んん」
この二ヶ月で、弟のキスのテクニックも格段に上がった。お陰で千世はいつも翻弄されている。
舌を吸われ、甘噛みされるとだんだん身体に力が入らなくなってきた。
「んふ…ん――んッん、んく、ぅ…」
その頃を見計らったかのように泰志の太腿が千世の股間に押し当てられる。擦り上げてくる動作を止めようとして足を閉じるが、余計に身体が密着して逆効果になってしまった。
千世の方から誘ってきたと思われたのか、膝頭でぐりぐりと自身を刺激される。
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