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第132話
ここから先は廉佳の独擅場 だった。
愛撫のように丹念に舐 ぶられ気分が高揚していく。いつの間にか息が上がって、あらぬ想像をしてしまった。廉佳の舌の動きはあの時 と似ているのだ。
まるで、自身を口淫されているような――
「千世。今、何考えてる?」
「……っ」
関節を軽く噛みながら尋ねられて息を呑む。
自分が考えていることが伝わっているのかと思うと、恥ずかしさのあまり逃げ出したくなった。
「そんな顔するなよ、悪いことじゃない。そういう気分になって欲しかったし、俺もまだまだ千世を喰べたいし」
「喰べ、る……?」
「良いか?」
正直千世も我慢が効くか分からなかったから、断る理由も無い。静かに首を縦に振った。
すると今度は熱い口付けに襲われる。
「ふぁ…ん、んんーっ」
千世の口腔に這入り込んできたそれに歯の裏を舐められ、背筋がぞくぞくとした。その刺激は下半身まで降りてきて千世から力を奪っていく。
廉佳に縋り付くようにして何とか立っているが、彼のキスは巧みだった。
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