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第138話 ※

「ちょっと…早く出してよ!」 「もう飲んじゃった」 「だって……だって、そんなの……」 「俺がやりたかったんだよ」  しれっとした顔で口を拭う廉佳と眼が合わせられなくなって、千世は床に視線を落とした。だが顎を掬われ立ち上がった彼の方を向かされる。 「俺もイかせてくれるよな?」 「ここで最後までするの?」 「さすがに入れはしないよ。後ろ向いて、足閉じて」  手際よくくるりと壁の方を向かされて腰を掴まれる。何が起こるのか分からないまま、千世は廉佳に身体を預けた。 「手は壁についてな」 「うん……」  素直に彼の指示に従うと、良い子だと頭を撫でられる。  だが次の瞬間、全身が竦み上がった。股の間に彼の楔が挟まれたのだ。 「ッぁあ」  後ろから挿入する体勢で内腿を擦られ、新しい淫楽が訪れる。そのまま抽挿をするように腰を送られて、千世は水を怖がる猫のように壁に縋り付いた。 「ぁあ、んっ…ん、ぅう……」  達したばかりの自身の裏側と廉佳のものの先端が擦れ合う。彼の熱い吐息が耳にかかって千世の興奮を煽った。 「こうゆうのも、結構クるだろ」 「…ぅん……あ、ぁ」

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