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第140話 ※

「…っ俺、もうイきそ……」 「ぼく、も…あ、ふぁあ」  抜き差しがだんだん早くなって千世を追い詰める。千世は性感の全てをもって彼からの刺激を享受し、身体の熱に変えていく。 「――あっ、……ぁん、ぁああぁアあ!」  眼の前で眩しい光が点滅したような衝撃だった。蜜が弾け、ぽたぽたと床を濡らす。  達したまま打ち震える千世の足の間で廉佳も果て、彼の白濁が内腿を伝い落ちた。 「たまには良いだろ? こういうとこでするのも」  耳に息を吹きかけられながら言われて皮膚が(あわ)立つ。学校のトイレという慣れない環境のせいで、異様に昂ぶっていた。 「あ……」  廉佳はさらりと千世の髪を撫で上げてくるが、首元にはあの痕が残っているのを失念していた。 「おい千世、これどうしたんだ? 歯型がくっきり……」 「いや、あの…それは……泰志に」  自分からは見えないのでどんな風になっているのか分からないが、廉佳の驚いた声を聞く限り簡単に治るものではなさそうだ。 「酷くならないうちに止めさせた方が良いぞ」 「泰志は……甘えてるだけだよ」 「それ、独占欲ってやつじゃないか?」 「……」 「あいつは愛人じゃ満足できないんじゃないのか?」

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