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第172話

「駄目だよ、今日は早く寝て明日に備えないと」 「早く寝るより千世にぃを補給した方が癒やされるんだよ~」 「睡眠不足だと集中力が……って、ちょ――っんく、んん」  口を彼の唇で塞がれて反論を封じられた。同時に腰回りを撫でられ、千世の抵抗力を奪っていく。  なし崩しに抱かれるのも(しゃく)だったが、泰志はその手で千世の身体を淫らに作り替えていった。 「んぁ、あ…ぁ……ふ、ぅ……」 「どうしたの? 声出せばいいじゃん」 「~~っ」  千世はふるふると首を横に振った。  この時間は、下の階の居間で祖父母がテレビを見ている。テレビに意識が向いていればこちらの物音に気が付く確率も下がるが、大声を出せばさすがにバレてしまう。 「ああ、じいちゃんとばあちゃんが居るからか。でもそんなに聞こえないんじゃない?」 「そ、だとしても……気になるのっ。だからこれ以上は――」 「千世にぃお願い。俺が明日頑張れるように、ちょっとだけヤらせて。ね?」 「…………ほんとにちょっとだからねっ」

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