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第173話 ※
全く、廉佳も泰志も同じようなことを言う。
彼らの『ちょっと』を信じて後悔するのは目に見えてるのに、しかしどういう訳か許しを与えてしまうのだ。
「んっ……」
シャツとカーディガンを胸まで捲り上げられて肌がひやりとする。羞恥で息が上がり、上下する薄い胸に泰志の手が伸びてきた。
「やあ…っ、――ぁん!」
いきなり敏感な突起を両方とも摘ままれて高い声が出る。そこを指で弾かれ、甘い痛みが走った。
「あ、あ…ぅ……ん、あっ」
「すっかりここでも感じるようになったよね」
「だって、……ぁあッ…二人が弄る、からぁ……」
「そうだね。俺が見てないところで廉にぃにも触られてるんでしょ? お陰でどんどん開発されちゃうね……」
「ひぁ――っ、あぁん、んんぅ」
爪の先でカリッと引っかかれて背中が反る。あまり声を上げないように必死で唇を噛んだが、鼻から抜ける声は堪えようがない。
「ん、ふっ…んん、んぅう」
「そんなに噛んでたら痛くない?」
「~~っ」
千世は自棄 になって首を横に振る。弟にいとも簡単に喘がされてしまうやるせなさと恥ずかしさから意地を張ってしまったが、実のところ歯が唇の柔らかい肉に食い込んで痛かった。
すると泰志は、しっかりと閉じられた千世の唇をその舌でぺろりと舐めてくる。
そうして噛み締める力が弱まった隙に口をこじ開けられた。
「ふぁ――んん、んぅーっ」
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