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第175話 ※
『ははっ、相変わらず千世は可愛いな』
「廉佳さん……?」
どうやらマイクをスピーカーに切り替えていたようだ。だが泰志が施したのはそれだけではなく。
「これ、ビデオ通話になってるから。アウトカメラでばっちり廉にぃにも見えてるよ」
「そ、そんな――んぁあ!」
慌てて起き上がろうとするが、乳首を摘まみ上げられてそれは叶わない。泰志は左手でスマートフォンを構え、右手で千世の胸元をまさぐってきた。
「だ、だめ…ふぁ、ぁ……」
相手が廉佳だと分かっていても、カメラを向けられているという慣れない状況で事に至るのは避けたい。無機質なレンズに舐めるように見つめられて、恐怖とも似つかない感覚が襲ってくる。
「やっ、だ……見なぃで、れんかさん……」
『俺が見てたら駄目なのか? 千世の恋人だぞ』
「でも――やぁあ、あァぁん、っ」
千世の言葉は泰志の手によって遮られてしまう。この際、誰が見ているかは大きな問題ではなかった。カメラでこのみっともない姿を撮られているという恥辱が耐えられないのだ。
それなのに泰志の手は紅く色づいた胸の先を執拗に指先で揉んでくる。
『俺が触るのと泰志が触るの、どっちが気持ち良い?』
「ぁ、あぁあ…んんぅ……わ、わかんな、ぃ…ぁああッ」
分からない。どちらが触っても気持ちが良すぎるから。
「…ぁん、んん……ん、ゃ…あ、……あっ!」
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