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第177話 ※
下着とズボンを手荒に取り払われ、千世は下半身を剥き出しにされた。
「あ、俺片手しか使えないから千世にぃが自分で足持ってくれる?」
「持つって……」
「膝の裏に手を入れて、後ろが見えるようにして」
「なっ、そんな恥ずかしいこと――」
できない。やりたくない。
カメラの前でそんなポーズを取るなんて、辱めもいいところだ。千世はまた駄々っ子のように首を振る。
「千世にぃったら――そうやって抵抗しても無駄なことくらい知ってるでしょ?」
「っ……」
そうだ。彼の言うとおりだ。二人は、特に泰志はいつも千世が本気で嫌がらないぎりぎりのことを求めてきて、結局こちらが折れてしまうのがパターン化していた。いつもそれを断りきれないことに自分でも困っているくらいだ。
『千世はいつまで経ってもこういうことには慣れないんだな。そういうとこも可愛いけど』
「千世にぃ、廉にぃにもっと可愛いとこ見せてあげたら?」
「――」
可愛い。この自分が?
二人はいつもそう言ってくれるけれど、千世にはいまいち分からない。だが自分が泰志の要求に応えることで二人とも喜んでくれるのなら……。そう思ってしまう自分が、一番手に負えない。
「~~、ぅう……」
千世は全身を桜色に染めて、おずおずと泰志の望みに応えた。両膝の裏にそれぞれ手を添えて足を持ち上げる。秘めた場所を自ら晒す羞恥から、千世は顔を背けてぎゅっと眼を瞑った。
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