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第208話

「今まで二人についてはあまり口出ししてこなかったけど、俺を好きでいてくれるなら千世が泰志と恋人になっても良いと思うぞ。お前らは二人で一人、みたいなところあるからな。泰志を好きな千世も、俺は好きだよ。千世はその気持ちを大切にしろ」 「で、も……僕、こんなに優柔不断なのに、良いの?」 「だーかーらー、そうやってうじうじ悩むのは禁止。どっちが良いとかじゃなくて、二人・・が好きだって自信を持って言ってほしいんだ」 「二人が……」  千世は横の廉佳と正面の泰志を見比べた。  二人はかけがえのない存在で、どちらが欠けても千世は生きていけないだろう。恋人で、兄弟で、幼馴染みで、家族。二人との繋がりは深すぎて、切ろうと思っても切れない。二人がいない生活など考えられない。  それほどまでに廉佳と泰志の存在は大きかった。  自分は廉佳も泰志も好きだ。廉佳には昔、傷心を慰めてもらった時から片想いをして。泰志には何度も彼の想いの強さを教えられて、千世にも彼が必要なのだと気付かされた。  経緯は違えど、行き着く場所は同じだ。『どちらか』ではなく、二人と恋人になりたい。  誰の許可も要らない。三人がこの結果を望んだのだ。誰かに決められることではない。

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