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第216話
「服脱がせ忘れてたな。まあいっか」
「こっちは脱がせられるしね~」
「えっ、下はまだ――」
ほとんど何もされていない状態で脱がされるのは恥ずかしい。いつもなら千世を充分愛撫してからそこを晒されるから、体温が低いうちに下着を剥がれるのは余計に居たたまれないのだ。
だが伸びてきた泰志の手によってあえなく下半身を裸にされ、廉佳には下に来ていたワイシャツごとパーカーをたくし上げられる。
「やっ――ぁ!」
「千世にぃの肌は色白で、すべすべしててつい触りたくなるよね」
「それ分かる。手に吸い付く感じって言うか、きめ細かいよな」
「ふ、ぅ……二人とも、くすぐったいよ……」
脇腹や下腹部を這い回る二つの手を止めようとしたくても、それが出来ない。二人の手が生み出すぞわぞわとした感覚は徐々に胸の方へ登ってきた。
「そこ、は…だめ……んぁあぁあ!」
同時に両方の乳首を抓られて顎ががくんと跳ね上がる。千世はもうそこだけで怖いくらいに感じてしまう。
「だっ、め……やぁ…だめ……ッ」
「そんな気持ち良さそうにだめって言われても、なあ?」
「うん、説得力がないよね」
「あぁあ、つ、強くしないで……や、あァっ」
廉佳がぎゅっと摘まんだのを見て泰志も指の間で捏ねていたものをいっそう強く抓った。その刺激は痛いくらいなのに、痺れるように心地よくて。
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