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第220話 ※
横から唇を交わされる。いつしか兄弟でキスをすることへの背徳感は消え失せていた。夢中で舌を絡め、その心地良さを味わう。
その間にも自身の先端を廉佳が舌先で抉ってきて腰が波打つ。頭も身体も、蛹 の中の蝶のようにどろどろに溶けてしまいそうだ。
「ん、んむ…ぅ……ん、んんっ」
泰志が乳首を弄ぶ一方、廉佳が蕾に二本の指を忍ばせてくる。染み出す先走りと彼の唾液が滴るそこを、ぬるぬると撫でられて腰の奥が妖しく疼いた。千世は今までに何度もこの指によって体内をかき回され、感じさせられてきたのだ。
「――はぁっ…ははっ、千世にぃの蕩けた顔、好きだよ」
「ん、ぁ……あぁ」
永遠に続けていたくなるような口付けが終わりを告げる。だが肩で息をする千世の耳に、泰志の言葉は入ってこなかった。
下半身の、前と後ろから訪れる快楽が強すぎて。
「俺もここ舐めて良い?」
「んんーっ――だめ…そこも、なんて…へんに、なっちゃ……ぁああァあ!」
元より泰志が千世に是非を問うつもりなどなかったのかもしれない。彼の唇は嫌々と首を振る千世の胸の先に吸い付いた。
(ほんとに、駄目なのに……気持ち良すぎて、もう……)
「あぅ、うぅ…、離し、て……ァ、あん……イきそ……」
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