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第231話 ※

 千世は背中を大きく仰け反らせて大量の白濁を迸らせた。その瞬間、身体の中のものをきつく締め上げてしまい、二人もほぼ同じタイミングで息を詰めた。 「――っ!」 「ぅく……」 「はっ、ぁ……、…なか……いっぱぃ……」  目眩がするほど、気持ちいい。  どくどくと注ぎ込まれる肉欲の証は、千世の中から溢れ出して二人の屹立まで伝っていく。 「千世は本当に可愛いな。好きだよ」 「俺たちの、自慢の恋人だよ」 「ぅん……」  その声は脳内にまで響き、千世を蕩かしていった。  余韻に浸っていると、泰志の手によって腕に巻き付いていたネクタイが解かれる。  だらりと垂れた腕は布地と擦れて少し紅くなっていたが、これでやっと二人を抱き締められる。  だが疲労した身体には上手く力が入らなくて、廉佳の胸にもたれるのがやっとだった。 「ごめんな、千世。無理させすぎたな」 「ゆっくり休んでね」  二人に頭を優しく撫でられて、安堵からだんだんと眠気が込み上げてくる。  千世は全身で充足感を感じながら、ゆっくりと瞼を下ろしていった。  三人でいられる幸せを、恋人との満ち足りた時間を、一つ一つ心に刻みながら。

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