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ローション風呂
「え? なんで!? 待ってよ、しろぉ!」
あわあわする鉄平を担いで、志狼が慌ただしく社長室を出ていった。
竜蛇の机の上には、小さな抹茶羊羹が置いてあった。
「ありがとうございました。ほんの気持ちです」と、鉄平が竜蛇に渡したのだ。
そんな可愛いことをする鉄平に、我慢が出来なくなった志狼が低く唸って、鉄平を担いで出て行ったのだった。
クスクスと笑いながら、竜蛇は羊羹を口にした。それは程よく甘く、懐かしい味がした。
▫ ▫ ▫ ▫ ▫ ▫ ▫ ▫ ▫ ▫
「な、な、なに!? ここ!?」
竜蛇オススメのラブホテルの一室。鉄平は軽くパニックを起こしていた。
「竜蛇。あの野郎」
赤と黒を基調としたスタイリッシュな部屋で、右側の壁一面は鏡張りになっていた。
拘束椅子と磔台が設置されており、ガラスケースにレンタルの鞭やSMグッズが並べられていた。
SM専門のホテルだった。あの竜蛇のオススメなのだから、さもありなん、だ。
だが、ラブホテルの中では高級な部類だ。風呂は綺麗で広い。
大きな円形の浴槽で、ジャグジーも付いている。
志狼は風呂の準備をして、唖然と立ち尽くす鉄平を抱きしめてキスをした。
ハッとして、抵抗する鉄平の頭を引き寄せ、深く舌を絡めた。
「んっ……む、ぅ……んんぅ」
角度を変えて、小さな唇を貪る。唾液が溢れて、鉄平の首を伝った。
「ん、ん、はぁ……ふ」
唇を解いて、耳や首筋を舐めまくった。
「は、ぁ……やぁ、ん」
鉄平が甘く鳴いた。
「ねぇ、なんで? 急に……あ!」
志狼が鉄平のパーカーを脱がせ、Tシャツの中に大きな手を入れて撫で回した。
小さな乳首をコリコリと愛撫する。
「やだぁ! あ。あ。んんっ!」
鉄平がビクビクと体を震わせた。
「すっかり乳首が感じるようになったな」
鉄平の耳に直接囁きかけた。
「やっ……ち、がうもん」
「違わねえよ」
鉄平のTシャツをめくり上げ、胸に唇を寄せた。可愛らしい乳首をちゅうと吸い上げる。
「ああっ!」
志狼は鉄平の両腕を後ろ手に一纏めにして掴み、胸を差し出させるようにして、胸の尖りを愛撫する。
「あっ……やぁ! し、ろう……やだ……あぁあ!」
ゆるゆると首を振りながら、鉄平は熱くなる体を持て余した。
鉄平の可愛らしい小さな乳首は、志狼の唾液に濡れ、痛々しいほどにぷっくりと立ち上がっていた。
志狼は性急に鉄平を裸に剥いて抱き上げて、風呂場に移動した。自分も逞しい裸身を露わにする。
一秒でも離れるのが惜しいと言わんばかりに、鉄平に触れ、情熱的にキスをする。
シャワーを浴び、お座なりに体を洗って湯船に入った。
「ひゃっ!? な、なに?」
湯船に入った瞬間、鉄平が慌てた声を出す。
志狼が備え付けのバスローションを入れていたのだ。
トロトロの湯が素肌に絡みつき、鉄平は鳥肌を立てた。
所謂、ローション風呂だ。
「あ! や……ぁああ、ん。し、ろう……なにこれ?」
志狼は鉄平を向き合うように抱きかかえ、ヌルヌルと胸を擦り合わせた。
志狼に舐め、しゃぶられ、硬く敏感になった鉄平の乳首が擦れる。
なんとも言えない感覚に鉄平が身悶えた。
「やぁ、だ!……はっ……あ、あ……ぅう」
「気持ちいいだろ?」
「やっ……へ、へんな、感じ……あぁ、ん」
志狼の大きな手のひらがローションの滑りを利用して、ヌルヌルと鉄平の体中を這い回る。
ナメクジが全身を這いずりまわるような感覚に、鉄平が甘い声をあげ、肌を粟立たせた。
「んんっ……やぁ、あ、あ……ひぃあ!」
志狼の指が鉄平のアナルに触れた。
まだ慎ましく閉じた蕾をヌルヌルと撫でる。
「あっ! や、やぁ……しろう、待っ!!」
ヌルリ……と、志狼の指が鉄平のアナルに滑り込んだ。
そのまま、グネグネとアナルを解しはじめた。
「あっ! やだ……イヤ! はぁあ……入っちゃ、う…からぁ! しろ……やめてぇ」
「入ってもいいんだよ。ローションだからな」
志狼は指を二本に増やし、わざとくぱぁと開いた。
「やだぁああッ!……あ、つい……ぁあ、嫌ぁ」
「ヌルヌルだから、簡単に解れるな」
息も絶えだえの鉄平をよそに、志狼はそんな感想を述べた。
「やだやだ! ぬいてぇ! あ、あ、あぁああ!」
志狼はゆっくりと指を引いてから、また奥深くまで突き入れた。
この度にトロトロの湯が鉄平の中に入ってきてしまう。
「ぅあ!……やぁ!……嫌、いやぁ、きもちわるい!」
「嘘つけ」
志狼は笑いながら鉄平のペニスに触れた。そこはすでに硬く勃ち上がっている。
「ひ……あ、はぁ、ふ……」
ローションの滑りで、ニュルニュルとぺニスをしごかれる。
「あ! あ! あぁああ、ふぁ……ぁあ!」
鉄平はなす術もなく、鳴きながら志狼に身を委ねていった。
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