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あふれ、こぼれる 愛情 (R18)

   栓をして、湯を張るためのスイッチを押す。そしてすぐに謙哉のいる部屋に戻り、ドアの所から様子を見る。   「ンンッ、ぁぁああッ……はぁ、ぁ…………ぁあッう、れぇ、れぇ、ッ……」    かわいい。ものすごくかわいい。舌もまわらず、きっと意識も朦朧としているのに僕を求める。その苦しい程の快感を強いたのは僕なのに、僕を求める。かわいいなんて言葉じゃ足りない。この世の言葉を全てかき集めても、きっとこの気持ちは表現できない。   「ひあ、ぁあぁぁっ………ゃぁ、れー、れえぇぇ、…あうぅぅん……」    何度も何度もその口で僕の名前が紡がれる。その度に僕は言いようのない喜びに満たされる。   「も、もぉぉぁぁああッ……ひぃぃあぁ………ッ…」    お風呂がはいったを知らせるメロディにはっと我に返る。いつまでも愛らしい謙哉を見ていたい気持ちは山々だが、そろそろ戻らなくては。   「謙哉、お待たせ」 「は、ぁ…………れぇ……」    ベッドに腰掛け、涙の溢れた目尻に優しくキスをしながら声をかけると、それはもうひどく安心したような声を出す。   「れぇ、れぇ……ッもう、おねがっ…とって、ぇ」 「どっちを?」 「ぜんぶ、ぜんぶ、ぅ……はぁッぁぁ…」 「えーわがままだなぁ」 「おねがい……ッ…ねがっ、いぃぃ………もぉ、ぁぁ…」    甘えたようなその声が愛おしい。ちょっと難色を示すポーズをとるだけで必死に僕を求め、僕に縋る様が愛おしい。僕はその苦しい快感を強いた張本人。なのに僕の姿を見た瞬間安心したような顔をするなんて、謙哉はどれだけ僕を狂わせたら気がすむのだろう。   「うん。よくがんばったね。今外してあげるよ」    小さく笑って、謙哉の頭を優しく撫でながら声をかける。バイブを掴み、中を思いっきりかき混ぜる。謙哉は度を超えた快感に目を見開き、体を仰け反らせる。   「あがッ…あ"あ"あ"ぁぁぁぁッ……ぃあっ」    謙哉がイく瞬間、戒めていた紐をほどく。   「あ、あー……は、ぁ…………」    まだ息の荒い謙哉にキスをおとす。   「…………で」 「ん?どうしたの?」 「……うで、も…………とって、ほし…」 「あぁごめんね。…………はい」    要望通り腕を解放すると僕に抱きついてくる謙哉。普段僕から抱きつくことはあっても、謙哉から抱きつかれるとこはない。あまりの衝撃に思考が止まる中、耳元で囁かれる。   「け、謙哉?」 「どっかいくなよ」 「え?」 「…………だから、どっか行くなって言ってんの……………………置いていくな……」 「んんん〜~~~~~っ!!これからは途中で1人にしたりしない。約束する!…………いった」    あまりのかわいらしい発言に思いっきり抱きしめていたら謙哉に股間を蹴りあげられて思わず声をあげる。いくら行為直後で力が入っていないと言ってもさすがに男の急所を蹴りあげられては痛い。   「はっいい気味だ」 「謙哉ぁ~~?」 「もし今日これ以上何かするなら当分ヤらないからな」    鼻で笑う謙哉かわいい――じゃなくて。お仕置きしようと身を乗り出したが、謙哉の口からピシャリと発せられた言葉に動きが止まる。こう言った時の謙哉は本当にヤらせてくれない。 いいお仕置きのネタだったが仕方がない。それはまた、次の機会にするとしよう。      (怜、ケーキ食べたい)  (じゃあ明日買ってくるね)  (今。今食べたい)  (はいはい。お風呂あがったらね)  (………………すぅ…すぅ…………)  (案の定寝た……ま、明日謙哉が起きる前に買ってくるかな)

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