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束の間のしあわせ
体が鉛の様に重い。
だるいし、あちこち痛いし・・・だけど、不思議と心は幸せに満ち溢れていて。
熱が引いて、冷静さを取り戻した時、心臓が飛び出るくらい、恥ずかしくて、布団を頭から被った。
アツのが、まさか、あんな狭いところを出たり入ったりするなんて‼
夢中で気がつかなかったけど、女の子の場所から、少し、出血してたみたい。
『佳兄から、処女を守ってくれて有り難う』
ってアツ。顔から火が出るくらい恥ずかしかった。
あまりにも、エロ過ぎる‼
しかも、あんなにたくさん、何回も出されたら・・・本当に・・・。
お腹に手をあててみた。
アツとの・・・大好きな彼との赤ちゃん・・・。
想像すらつなかいけど、もし、授かる事ができたら、これほど、幸せな事はないのかも。
「未央、まだ、怒ってるの⁉」
ごめんを繰り返し、肩を揺すぶってくるのは、アツ。
「だって、あんなに、すごい事をするとは思わなかったんだもの。腰がズキズキ痛くて、もう、動けない」
「さっきから、謝ってるだろ⁉機嫌、直して、ご飯を食べよう。朝から何も食べてなくて、お腹、空いたろ⁉」
『ご飯』って、聞いただけで、お腹がぐぐ~ぅって、鳴った。
「近所の人達が、未央に挨拶に来てる」
何で⁉
そう思いながら、ちらっと、顔を出すと、アツの顔が、目と鼻の距離にあって、彼の息が唇に触れたと思ったら、口づけをされていた。
「小さい町だからね。『保先生の孫が、嫁を連れてきた』って、あっという間に広がって、大騒ぎになってるらしい」
「嫁って・・・」
うわぁぁ~。
半端なく、恥ずかしいんだけど。
「間違ってはないだろ⁉」
アツは、ニヤニヤしっぱなしだし。
外見は男だよ、一応。
中身は、両方の性を持ってるけど。
近所の方、みなさん、吃驚仰天だよ。
それでもいいなら、挨拶するけど。
大丈夫かな⁉
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