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家族とは
「そろそろ、塾に行ってくる・・・み、未央!?」
アツの寂しそうな後ろ姿に、思わずしがみついた。
「ごめんね・・・」
「だから、未央が謝る事じゃない」
「でも・・・」
アツが後ろを振り向いて来て、両腕で強く抱き締められ、そのままベットの上に寝かせられた。
「待って、アツ・・・まっ・・・ん・・・んっ・・・」
さっきの触れるだけのキスじゃない。口腔内に舌を差し入れてきて、僕のを絡め取ると、舌先で撫でたり、強く吸い上げられたりした。
久し振りとはいえ、あまりにも情熱的で濃厚なキスに、すっかり息が上がり、頭がくらくらしてきた。
「うっとりとして・・・そんなに良かった?」
視界が霞んで、彼がぼんやりとしか見えない。
うんと頷くと、
「佳兄と比べると?」
って、意地悪な事をわざと投げかけて来た。
「俺?佳兄?」しつこいくらい何回も聞いて来て、その度、耳にかかる彼の息がくすぐったくて、思わず体を捩じらせると、
「煽っているようにしか見えないよ」
くすっと彼に揶揄われ、下肢に彼のをぐりぐりと擦り付けられた。もうすでにそこは、存在感を誇示するかのように固くなっていた。
大好きな彼に、全身をくまなく見詰められ、体の芯まで甘くジンジンと疼く。
みにくく、気色悪い僕をこんなにも愛してくれる彼。
・・・すごく、嬉しい。
「アツがいいに決まってるでしょ」
羞恥心を必死で我慢し答えると、キスの雨が体のあちこちに降って来た。
「くすぐったい!!」
弱い耳朶をれろりと舐められ、甘噛みされ、体をくねくねさせると、パジャマのズボンのゴム紐に彼の手が置かれ、下着ごと膝の辺りまで一気に下げられた。
「アツ、待って!!ここ、病院!!誰入って来るか分らないよ」
「廊下には寺田がいるし、誰も通さないよ。それに個室だし・・・」
体を下にずらし、下腹部や、内腿にチュッチュッと、跡が残るくらい強めに唇を這わせると、僕のと、その下の小さな割れ目の部分を舐める様に見詰めて来た。
「・・・お願いだから・・・その、見ないで・・・」
彼に愛されれば愛されるほど辛くなる。
足を閉じようとしたら止められて、更に大きく開かされ、下肢に顔を埋めてきた。
「・・・っあ・・・ん!!ダメ、やぁ・・・ん!」
割れ目の浅瀬をぺろぺろと舐めたり、萎えた小さな僕のも口に含み、交互に愛撫をはじめた。
気持ちよすぎて、声、押さえられないよ!!
廊下にいる寺田さんに、聞こえちゃう!!
「篤人様・・・」
その寺田さんの声が聞こえて来た。。
「そろそろお時間です」
「今日は休む。寺田も帰っていいよ、このままここに泊まるから」
寺田さん、呆れてため息を吐いてるだろうな。きっと・・・。
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