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大好きな彼と繋がる幸せ

薄暗い部屋を照らすのは仄かな月明かりの光。 「・・・・あっん・・・あ・・・・」 全裸でアツの腰に跨り、肩にしがみついて、容赦ない突き上げに咽び泣いていた。 「やだ・・・激しいの・・・・声押さえらんない・・・・あ・・・・ん」 「ここに奏人は入っていないだろ?」 「そんな・・・」 さっきは随分と手加減して貰っていたんだって・・・ようやく分った。 「未央・・・愛してる・・・」 耳元で、艶っぽい掠れた声で囁かれて、背筋がゾクゾクと震えた。 「キツク締め付けんなよ・・・持たないだろ?」 「だって・・・分んないもの」 突き入れられるたび、繋がっている所からぐじゅぐじゅと、湿った音と肌のぶつかる音がして、汗と先走りの液が撹拌され泡立つ様は、なんとも淫靡で、アツの情欲を更に煽り立てているようだった。 「未央・・・ナカに出すよ・・・」 一気にアツの腰の動きが激しくなった。 「・・・・あっ・・・ん・・・あぁぁぁっ・・・!!」 がくんがくんと体が大きく戦慄いた。 身体ごと持っていかれそうになって、アツの背中に爪を立て、首に抱き付いた。 「う・・・ん・・・」 うめき声を漏らし、苦悶に満ちた表情で、ずんずんと最奥を穿つアツ。 その瞬間、ナカに熱く滾る欲望が爆ぜた。 「アツのでいっぱい・・・」 肩で息を吐きながら、うっとりとして彼を見詰めると、 「前にも入れてやらないと、不公平だろう?」 「え!?」 彼の言葉に耳を疑った。 ズルッと自身を引き抜くと、まだ硬度を保っているそれを、小さな割れ目に突き入れた。 「ひぁぁぁ!!」 身体が大きく撓る。 馴染むのを待たずにジュボジュボと抽送が始まり、声が枯れるまで泣き続ける事に・・・。 「ごめんな・・・その・・・歯止めが効かなくなって・・・」 「・・・う・・・ん・・・」 アツの腕の中でウトウト微睡み始めていて、自分でも何を言ってるのか、分からなくなってた。 髪を撫でてくれる彼の手が、すごくあったかくてすでに夢心地。 「明日、お祖父ちゃんちに行け・・・未央のお父さん、釈放されたそうだ・・・腹が立つけど精神疾患があるとかで、無罪放免だ。間違いなく、奏人の命を狙ってくるだろうし、何をしでかすか分からないから」 ぎゅっと抱き締めてくれる彼の肩は震えていた。 「ごめんな、一緒にいてやりたいけど・・・離れていた分側にいてやりたいけど・・・未央と、奏人を守るためだ・・・辛抱してくれ・・・」 アツ、もしかして泣いているの? そっと、手を伸ばし頬に触れてみた。 柔らかくて、すごくあったかい。 「ごめんな・・・ごめんな・・・」 アツは、声を震わせて、何度も謝罪の言葉を口にしていた。

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