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見えない父の影に脅える日・・・彼との再会

その日の夜。 アツと一時足りとも離れたくなくて、しがみついて寝ていたら、アツの方が収まりがきかなくなったみたい。 「やぁん・・・くすぐったい」 頭のてっぺんから、足の爪先まで、全身に彼の口付けが降ってきて、身を捩りながら、上へずり上がると、 「今さら、恥ずかしがる事ないだろ?」 って笑われて、また、元の場所に戻されて、胸の小さな突起をピチャピチャと水音を立てて舐められ、膨らむ乳輪をジュルジュルと強めに吸い上げられる度、体が、びくびくと反応し、半勃ちの、僕の小さな陰茎の先っぽから白い液が、つぅーーと一筋、溢れ落ちた。 「見ないで・・・」 アツの熱っぽい視線を下肢に感じ、ぶんぶんと首を振ると、優しくお腹に口付けをされた。 「・・・もうじきで、ママになる未央・・・すごく、綺麗だよ・・・恥ずかしがらずに見せて・・・」 アツの甘い声ーー聞いただけで、身も心も、トロトロになってしまう。 「アツ・・・」 潤んだ目で見上げると、宥めるように、優しい口付けが、目蓋に降りてきた。 「愛しているよ・・・未央・・・。嫌な事はしないから、少しだけ、舐めさせて・・・」 ズキンズキンと、胸が疼く。 妊娠しても、何ら変わらず愛してくれるアツ。 すごく、嬉しい。 恥ずかしさに体を朱色に染ながら、おずおずと脚を広げると、 「積極的な未央、嫌いじゃないよ。むしろ、嬉しいよ。俺を欲してくれて」 体を下へずらし、ぱくっと僕のを口に含むと、優しくしごき始めた。 「アツ・・・あぁぁ・・・」 久しぶりの彼の口淫に、体がびくっと、大きく震えた。 ・・・ん⁉ ふと、窓辺に人の気配を感じた。 気のせいかとも思ったけど、突き刺さるような鋭い視線に、体が凍り付いた。 「未央、どうした?」 異変に気がついたアツの動きが、ピタッと止まった。

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