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9-2 初めての情事

「マコト、気持ちいいのか?」  コクコクと頷く。とても気持ちがいい。あの男達にされたときには気持ち悪くて吐きそうだったのに、今はとても気持ちがいい。 「はぅ! ユーリスさん」  指の先が痛いほどに硬くなった乳首に触れた。ヒクンと体が跳ねてしまう。切ない、とても。気持ちが求めてどうしようもない。  色っぽい黒い瞳を見つめながら、俺は何度もキスをした。気持ちを託すように。  ユーリスさんにも伝わっていると思う。色っぽい瞳が細くなって、色気を増している気がした。 「いいのか?」 「お願い…熱い…」 「…戦ったばかりで、抑えがきかないかもしれない。それに…」  ユーリスさんは自身の下肢を見つめている。堂々と持ち上がったそれが大きいのは知っている。 「あ…」  怖い。これを自分の体の中へと導くのは怖い。  それが顔に出たんだろう。ユーリスさんは笑って、俺の下肢へと触れた。 「んぅ!」  嬲られたそこは熱くてトロトロだ。俺はどうしようもなく仰け反る。触れられただけで達しなかった自分を褒めてやりたい。 「俺のも、握ってくれないか?」  俺はもぞもぞと動いてユーリスさんのものを取り出した。そしてその大きさに流石に呻いた。  太い、そして長い。人の腕ほどはありそうなそれはカリ高で硬くて熱い。俺はそれをそっと握った。 「くっ…あぁ、気持ちいいよ…」  俺を慰めるように頬に手を添え目元を拭ってくれる。流していた涙の跡をなぞるようだ。  ユーリスさんが改めて俺のものを握り扱く。俺は仰け反り喘ぎながら、それでもユーリスさんのものを刺激した。先端を撫でるようにして、カリを重点的に引っかける。  長く大きなそれは俺の手で愛撫するには大きすぎるけれど、少しでも気持ちよくなってもらえればと思って。 「ふぁ! はっ…いぃ! んぁ!」  俺ばかりが上り詰めていく。体のコントロールがきかないから暴走している。ブルブルッと震えて、俺は熱いモノを彼の手の中に放ってしまった。 「あ…ごめんなさい…」  俺ばかりが気持ちよくなって、ユーリスさんはまだだ。  解毒薬が効いてきたのか、どうしようもない切ない熱は少し収まった。それに出したから落ち着いてきてる。 「どうして謝るんだ?」  子供をあやすような手つきで頬に触れられる。俺はその手に自分の手を重ねてすり寄った。 「苦しいのは収まったか?」 「…はい」 「それなら、後は寝よう」 「…え?」  驚いて俺はユーリスさんを見つめた。だって、俺ばかりでユーリスさんのそこは熱いままだ。このままなんて、流石にできないだろう。そのくらいまでには育っている。

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