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16-4 スキル「安産」が俺の至宝になる夜

「はぁ……」  ゾワゾワっとする。でも、痛くない。普通、痛いよな。  だって、ユーリスさんの指はそれなりにしっかりと節のある硬い手だ。剣を握るから当然だ。それでも俺は簡単に飲み込む。中で指があちこち触れて、押してくる。普通、違和感だろ? 俺、これが気持ちいい。 「はぁ…あっ、あぁ…」 「気持ちいいのか?」 「気持ちいい…」  ダメ、これ蕩ける。俺、内側犯されてかなり気持ちいい。知らないだけでそっちの才能あったのかな、元から。体の趣向って、理想と違うのな。  20年以上生きてきてのカルチャーショック。俺はばっちり変態でした。  指は今、三本しっかり挿入されている。それが中を広げるようにしていても、まったく痛くない。それどころか気持ちいい。これってスキルのせいじゃないよね? 「はぁぁ!」  ズボズボと指を何度か出し入れされると、悩ましいったらない。震えながら口元も緩みまくり。でも満足してない。え? 俺初物のはずですけれど。 「マコト…」 「ユーリスさん、もっ…ほしぃ」  黒い瞳が一瞬鋭く切なく歪んだ。ズルンと一気に抜けた指の代わりに、熱いものが押し当てられる。そして、ミチミチと音がしそうな質量が俺の中に入ってきた。 「あぁぁ!」  流石に少し痛い。ってか、飲み込めてる自分凄い。  ワインの瓶かって太さのものを、俺の後ろは難なく飲み込めている。そんな長大で太いものがぴっちりと埋め尽くすように入るのだ、あちこち擦れて痛みと快楽が混ざってもう、どんな感じ方をしていいか分からない。  ただ一つ、俺の中でせり上がるようなギュッという感じ。これ、イッてるんだと思う。このギュッてなる度に腰がビクンビクン跳ねてどうにもならない。背中をビリビリ走るいいようのない痺れは、確実に脳みそ揺さぶってる。 「もう少し…」  頷いて、できるだけ息を吐いた。ズルッズルッと入ってくるものは、俺の中を満たしながらやがて行き止まりに辿り着く。その行き止まりに先がズンと押し当たった瞬間、俺はまたイッた。 「はぁぁ!」 「マコト…」 「そこ…ダメ…」  押し上げられて、中から内蔵押されて少し吐き気もする。でもそれ以上に重く気持ちがいい。中、キュッて締まった。そうしたらユーリスさんも気持ちがいいのか、眉根を少し寄せる。 「痛くないか?」  ブンブン頭を振って肯定。 「辛かったら言えよ」  ブンブン頭を振って肯定。でも、今も少し辛い。感じすぎてまずい。  ズルッと引き抜かれたものが、押し入ってきて中を抉る。襞を巻き込むように入ってくるものが、奥に当たる部分を押し潰すようにすると俺はどうにも声を抑えられない。悲鳴のような嬌声で、ちょっと申し訳無い。煩くて萎えたらごめん。でも、我慢ができない。  腕を口元に当てて少しミュートかけた。でもその手はどけられてしまった。 「隠さなくていいだろ」 「煩くない?」 「腰にくる」  汗をかいた肌は濡れている。一突きで浮き上がってしまいそうな体を固定しようと肩に腕を回した。ユーリスさんも俺の腰を固定して、ズンズン押し入ってくる。  奥のそれは、少し硬いのかもしれない。ってか、こんなのあったっけ? 「ここ、気持ちいいんだろ?」 「ふっ、うん!」 「ここに注ぐんだよ」 「へ?」  ってことは、ここに押し当ててその……そういうこと?  途端にカッと体があつくなる。ここで受け入れて、それで出来るんだ。 「さっきから、随分熱烈だ。吸い付いて離れない」 「そん…ひっ!」  入り口付近まで抜かれて、そのまま入ってくる。この長いストロークまずい。お星様見える。酸欠になる。仰け反ってパクパクしていると、キスが落ちた。 「いいかな、そろそろ。これ以上は俺もダメだ」 「いぃ!」  俺はもういつだっていいんです。ってか、もうギブです、気持ちよすぎて飛んでるんです。どうしようもないですそこ。  深く足を持ち上げられ、突き崩す勢いで奥に触れてくる。硬く閉じた部分をこじ開けるように入ってきたものは、最初よりもずっと太くなっている。  俺は揺さぶられながらそれを受け入れて、訳も分からずに泣きながら何かを言っている。低く息を詰めたユーリスさんが、二~三度打ち込むようにしてくる。パンパンと音がしそうな後、俺の中で熱いものがたっぷりと吐き出された。 「あ…」  飲み込んでる…。そんな感じがした。押し当てられた奥がほんの少し口を開けて、飲み物を飲むみたいに吐き出された熱を飲み込んでいくみたいな感覚がする。  ユーリスさんは呻いて、眉根を寄せていた。腰が少し引けている。 「マコト…」  あっ、ごめん、全然体いう事きかないから緩めるとか無理。締め付けてるよね、感じてるよ。でもこれ、俺の意志じゃない。なんか下半身だけ別の生き物みたいだ。  それでも徐々に緩んではくる。俺はたっぷりと中でユーリスさんを取り込んだ。抜けて行くその様を見て、ちょっとエグかった。あれが入ってたんだと思うと、自分を褒めたくなる。

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