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放課後の教室3
ハッと、透は目を覚ました。
見慣れた天井。 一人きりの部屋。
───夢だ……。
あの時、あの放課後の教室で、あんなことはしていない。
ただそっと触れるキスをしただけ。
だが、今の透の体はその先のドロドロとした快楽を知ってしまっている。
「……っ」
透の下肢は硬く反応をしていた。
勃ち上がった自身にそろそろと手を伸ばし、ゆるゆるとしごく。
あの時の、彰広の触れ方を思い出しながら。
一人で自分を慰める行為ですら、以前とは変わってしまっていた。
彰広のやり方に。
彰広に支配されている。 今でも。
「……はっ……あぁ……」
指先で乳首を弄り、一方では男根を掴んで激しく動かした。 先走りの滑りを利用して、クチュクチュと動かす。
ああ、もう絶頂が近い。
「あ、あっ! はぁ、あぁあ……ッ」
体を反らせて、透は白濁を吐き出した。
───虚しい。
脱力したまま、虚ろな瞳でぼんやりと天井を見つめた。
しばらくして、透はシャワーを浴びようと、気怠げに起き上がった。
きれいに洗い流してしまわなければ。
透は小学校の教師をしていた。
だがらやりがいがあると感じていた教職でさえ虚しく感じる。
ドロドロと鬱屈した感情を誰にも知られないように、透はシャワールームで水を浴びた。
彰広と過ごした三日間から、季節は冬から夏へ。
あれから半年が経とうとしていた。
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