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夏期休暇6

  声を出せないことで、逃げ場の無い快感が透の全身を駆け巡る。 ───や、やぁ……! だ、め……もぅ! 彰広が後ろから透の耳を舐めて囁いた。 「中山先生。またこんなに硬くして……本当にいやらしい教師だな」 「ッッ!!……んんっ!」 「先生って呼ばれて興奮するのか? 中が締まったぞ」 手を休めることなく、敏感な先端をネチネチと責めながら、彰広が低く笑う。 「中山先生は亀頭を責められるのが好きなのか?」 ───違っ……! 透は言葉で反論できずに、布を噛みしめたまま、ふるふると首を振る。 「嘘つきめ」 また激しく後ろから突き上げられて、透の背がひきつったように反った。 「───んんんぅっ!!」 背後から手加減無しに責められて、透はドアに手を付き必死に耐える。 ハァハァと彰広の荒い息が透の首筋にかかり、透は彰広の欲情に引き摺られて、快楽に溺れていく。 「……中に出してやるよ。中山先生もまたイキたいだろ? ドアに向かってぶちまけるか?」 「んっ……ぅんっ……!」 「中山先生は中出しされるのが好きだもんなぁ」 ───違う! いやだ……もぅ、あぁあ……! 「先生……ほら、イケよ……汚しちまえ」 耐えようとする透に逆に嗜虐心を煽られた彰広は、いっそう激しく責め続けた。 羞恥と快楽に引き回される透は最高に淫らだ。 「ふぅっ!……ぅん!……んんんッッ!!」 ギリっと布を噛みしめ、透は玄関のドアに向かって勢いよく射精した。 「……!!……ハッ……透!!」 後孔の締め付けに彰広も透の最奥に吐き出す。 この瞬間は透が完全に自分だけのものになったような気がして、彰広は肉体の快楽だけでなく、精神的に満たされるのだ。 「……はっあ、ぁああ……」 体の奥に彰広にの熱を感じ、透は唇を開き小さな甘い声を出した。 まだ深く繋がったまま、後ろから彰広に顎を捕えられ、キスを求められた。 苦しい体勢のまま、口づけに応える。 「ん……ふぅ……」 唾液の糸をひいて、唇が離れる。 「も……なんで、こんな……」 「悪い。妬いた」 「え……」 彰広の言葉に透の心臓がドクンと早鐘を打つ。 「……ッ! おい、締めるな。このままヤリ続けたくなるだろうが!」 「なっ……違っ……!」 さすがに二度めも玄関で続ける気はなかった。 彰広はゆっくりと透の中から出てゆく。 喪失感に透の脚が崩れ、倒れそうになるのを彰広が支えた。 そのまま抱きかかえられ、シャワールームに運ばれた。

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