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第37話

「冴嶋さんは親父の古くからの知り合いなんだよね。冴嶋さんは智輝を前から気にしてて…どうにか智輝を救えないかってずっと色んな角度からやってみてるんだ。…まぁ…体の関係だってあるけど…」 「そうなんだ」 「智輝のことをちゃんと見てくれている唯一の人なんだ」 「由斗」 「ん?」 「…智輝はどうすれば泣けるんだろうね…」 「…俺もわかんねぇ」 「由斗がいる…一人じゃないから俺たちで智輝の全てを受け止められるといいんだけど…」 「不安?」 「少し…お兄さんのこと…なんか…」 「琉輝さんには気を付けないと…あの人は人間じゃない…多分今回のことはおそらく…あの人が智輝を苦しめるためにしたこと…あの人と会ったことあるんだけど…智輝に対してやることがあまり良くない…でも智輝はわかってない…智輝の前で琉輝さんのこと悪く言うのはタブーだよ?わかった?路」 「わかった」 「琉輝さんにもしこのこと知れたらまた何されるかわかんない…とにかく何があったのか…聞いてみよ」 「でも…誰に…」 「…深雪…かな。明日は平気か聞いてみる」 深雪と由斗は同室。仲も良いから連絡先もわかってるみたい 「もしもし。深雪?深雪?おい?大丈夫?」 『あぁっ!んっ!』 「深雪?」 『あれぇ?由斗くん?久しぶりだねぇ』 「琉輝さん…」 『ごめんね。今取り込み中だから…あ?深雪ちゃんの可愛い声聞いていたい?それならそのままにするけど?』 「いえ…」 『あぁんっ!!あっ!あんっ…もっとぉ!はぁっ。ふふっ…可愛い…』 「何時まで部屋使ってます?俺そのあとそこ戻るから」 『えぇ?いいよぉ。すぐにおいでよ』 「いえ。じゃあ門限に合わせて帰ります」 『そう?わかった。んじゃね』 電話を切った由斗は震えてた… 「何で…あの人が…」

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