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第69話
そっか…二人ともある意味被害者なんだな…
「琉輝さん」
「ん?」
「もうこれからはこれまでみたいなことしない?」
「しない」
「それ俺信じていい?」
「誰に信じてもらえなくても路夏くんだけでも信じてくれれば嬉しい」
「みんなに謝れる?」
「謝っただけじゃ許されないことした…会わす顔がない…」
そう言い俯いた琉輝さん。この表情本物なら…相当後悔をしている。
ふと思い出された人物…
「亜咲斗はどこ?」
誰よりも気高く聡明だった亜咲斗が何故か浮かんだ
「あいつは…もう…表には出られない…完全にあっちに落ちた…俺のせいだ…もう俺の声は届かない」
やっぱり琉輝さんが関係してたんだ…
「亜咲を散々利用して壊したのは俺…」
本当に落ち込み反省している姿に見えて俺は思わず抱き締めていた
「路夏くん…」
「琉輝さんのしてきたことは許されることはない。でもねこれからは作れるよ?回りがちゃんと認めてくれるまではとても長い時間を要するよ。でもきっと…いつかは伝わるから…」
「路夏くん…」
恐る恐る俺を抱き締め返すその手は震えてた。その姿が苦しくて…痛々しくて…
ちゅっ…
顔をあげさせ啄むようなキスをした
それに驚き目を見開く琉輝さんが愛しい…あぁ…俺はもう…
「琉輝さん…大好きだよ。あなたのものになりたいです…」
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