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更紗の場合/10
冷蔵庫には食うに困らない食料が沢山入れてあった。
元々それなりに自炊してきたから料理は問題ない…でも…
「寂しいな…」
美芳の温もりが恋しい…まだたった3日なのに寂しくて狂ってしまいそう…
「美味しくないな…一人で食べたって…」
後1週間…耐えられるかな…
そんなこと言ったって待つしかないんだけど…
そして残り2日の時。美芳に持たせてもらった美芳にしか連絡が出来ない携帯。こちらからかけることも出来ない物
初めて鳴ったことに驚き飛び上がる
「うわっ…ビックリした」
ディスプレイに写し出される愛しい人の名前
「もしもし!!美芳!」
『あっん…もう…やめて…あっ…いや!!』
「美芳?」
聞いたことのない甲高い声に戸惑う…
『いやぁ!!更紗ぁ…いやだぁ…』
「美芳!美芳!!どうしたの?ねぇ?」
『ふふっ。こんにちは。更紗ちゃん』
「誰?」
『ん?そうだねぇ…美芳の飼い主だよ』
「え?」
『僕の知らないところでペットを飼うなんて許されないんだ。更紗ちゃん。今ね美芳はお仕置き中なの。美芳のパソコン開いて』
「何で?美芳のは俺は勝手に触らない」
『そう。…いたっ!!やぁぁぁあ!!!!やめてぇ…もう…いやぁ』
「美芳っ!!」
『もーっと酷いことしちゃうけどいい?』
「そんな!!」
『嫌なら開いて?』
入ったことのない美芳の部屋に恐る恐る足を踏み入れる。
部屋の中はデスクとその上にパソコン。本棚には本がびっしりと入っていてそれ以外は何もない
『開いたらねメール起動して?』
起動するとURL付きのメールが来てた
『それ開いてくれる?』
大人しく従うと傷だらけの美芳が写し出される。沢山の男に犯されボロボロになり啼いていた。時折俺の名前を呼び叫ぶ。
『更紗には手を出さないで!!あっ!!』
「なんてこと…」
数人が美芳に吸い付いているからこれまでの多くのキスマークは美芳が望んでつけられた訳じゃない…
「何で…こんなこと…」
『ん?僕が美芳を愛しているからだよ』
「こんなの…あんまりだよ!!」
『美芳を助けたい?』
「当たり前…」
『だったらこれからそこに住所を送るからおいで』
『だめっ!!更紗!!来ちゃダメ!!あっ!!』
電話を切り美芳が買ってくれたデートの時の服を着て向かう。
この住所なら知ってる…前俺が一人で住んでいたところだ…
どういうことなんだろう…
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