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更紗の場合/56
賢人の真摯な眼差しにこの言葉に偽りが無いことを悟る…
どうしよう…嬉しい…好き…なの?俺のこと好きになってくれたの?いつから?昨日?今日?
俺賢人に気に入られるようなことしてないよ?
迷惑かけただけなのに…
賢人…俺だけの唯一なってくれる?俺の側にずっといてくれる?
一緒に幸せになってくれる?
悪いことあったら一緒に乗り越えてくれる?
不幸になんてならないって…本当?…
「賢人…」
「好きだよ…更紗…俺が側で支えていたい…一緒に生きていきたい…死ぬまでずっと隣で笑っていたい…一緒に色んなこと…良いことも悪いことも乗り越えていきたい…更紗と一緒に幸せになりたい…ねぇ…更紗…俺じゃ…だめかな?俺を選んでくれないかな?…」
答えないとならないのに…言葉にならなくて後から後から涙が溢れる
「…やっぱり…無理?友人以上には見れない?…だったら…」
もう手遅れだよ…賢人…俺はもう…お前に捕らえられてしまった…好きだよ…俺の負けだね…
この思いが伝わって欲しくて賢人の言葉を唇で塞ぐ…そして口内を荒らした…
「更紗…」
「賢人…」
二人の間を銀糸が繋いでいる…離れがたくてもう一度口付けた…賢人…大好き…
「更紗…好きだよ…」
賢人は昨日と同じように額を合わせて俺の目を見つめながら言葉を紡いだ
「更紗…俺を…選んでくれる?」
コクリと首肯くと賢人は頬を染める…
「賢人…好き…俺と生きて?」
「更紗…!」
今度は賢人から熱いキスが降ってくる。幸せで堪らなくて涙は止まってくれそうもない…
何度も何度も唇を重ねて…合間に何度も好きだと囁いてくれる…賢人…
「賢人…好き…ずっと…側にいて…俺だけを見て…俺をここまで好きにさせたんだからちゃんと責任とってよね…」
「うん!うん!一生かけて責任取る!」
賢人…可愛いって俺に言うけど…賢人もとても可愛いよ?かっこよくて可愛くて…いい男だよ。俺でいいの?嫌だと言っても離してあげないからね…
「更紗…更紗が嫌だって言ってももう離してあげられないから覚悟してね?」
あはっ…同じこと思ってるし…
「臨むところだよ」
二人で抱き合いながら幸せを噛み締めた…
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