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空雅の場合/84
八尋side
腫れた頬を冷やして横になる。
さすがにこの顔じゃ明日仕事無理かもな…
そう思い目を閉じる。
わかってる…こんなことしたって虚しいだけってことくらい…
大切な友人を失ってまでやることではなかった…
君矢は普段ここまでするようなやつではない。そんな君矢を怒らせて…殺してほしかっただなんて…凄く勝手…
その時着信が聞こえた。珍しい時間帯…いつか関係をもった相手だろうか…そのまま無視しようとも思ったけれど…何となく相手も確認せず出てしまった
『はい…』
『八尋さん…』
え…聞こえた声は…会いたくて会いたくて堪らなかった相手…幻聴まで聞こえるようになったんだろうか?…
『八尋さん?空雅です』
『空ちゃん…』
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