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空雅の場合/87

電話を切って簡単に掃除して夜食を準備した。食べるかはわからないけど僕も小腹が空いたしね。 会えることがこんなにも楽しみなんて…もう認めてしまおうか?きっと僕はずっと八尋さんのことを好きだったんだって… そうじゃないと荒れてるって聞いてこんなにも胸がうるさくなることはなかったはずだから。夢にまでみることなんてなかったはずだから 萌葱に対する思いはきっと本物だったとは思うけれどきっと疲れちゃったんだろうな… 自分を圧し殺して隣にいることに… 八尋さんと一緒の時は凄く楽だった…頑張らなくて良かった…紫水といるときもそれは感じてたけどでも八尋さんといることが何よりも安心できてた…甘えてた…八尋さんから甘えられる時も楽しかった… 「何だ…もうずいぶん前から違ったんじゃん…」 みんなの言うことは本当だった。気付いてなかったのは僕だけだった… 八尋さんと何の話をしよう… 「ふふ…楽しみだな…」 タイミング良くインターフォンが鳴った。スキップしそうなくらい楽しくて扉を開けた 「いらっしゃい!八尋さん…っ!!どうしたの!!??その顔!!」 「はは…俺…凄く最低なことしてきて…」 八尋さんの顔が腫れてた…唇も切れてた。瞼も少し切ってる? 「あがって!!手当てするから!!」 さっきまでのワクワクした感じはどこかにいっちゃってかなり焦った。 「よし!とりあえずこれくらいかな…」 怖いけど…聞かなきゃ…八尋さんの話…

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