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「おかえり、結生……あら芹澤くんも久しぶり」  家に帰るといつものように母さんが出迎えてくれた。ここ最近うちに来ていなかった芹澤をみるなり母さんは嬉しそうに笑うから、芹澤も照れて顔を赤くする。 「今日も芹澤くん、泊まっていくの?」 「……はい」 「ちょうどよかった、明日は私もお出かけしちゃうから家に人がいないの。結生のこと構ってあげてね」 「えっ……は、……はい」  母さんの言葉に、芹澤も俺もどっきりだ。何か察しているんじゃないかというくらいにいいタイミング。明日一日家を開けるとは……これはチャンスだ。今夜の流星群のときに想いをぶちまけて、それで明日芹澤と進む。俺の計画は上々だ。芹澤といえば……明日一日俺に抱かれるって考えているのか目を回しながら顔から湯気を発していた。

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